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『双星の陰陽師』 第11巻 助野嘉昭 【日刊マンガガイド】

2017/04/06


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『双星の陰陽師』 第11巻


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『双星の陰陽師』 第11巻
助野嘉昭 集英社 ¥438+税
(2017年3月3日発売)


「禍野(まがの)」と呼ばれる異世界から侵攻して人間たちをおびやかす邪悪な存在「ケガレ」。
その化け物どもの退治をつとめにするゴーストバスターな陰陽師たちの活躍を描いたバトルマンガ『双星の陰陽師』の最新巻が3月に発売された。

主役カップルのろくろと紅緒は、最初こそ使命のためだけに夫婦に「させられた」という関係からギクシャクしていたが、今は心を通わせて真のパートナーとなっている。
……が、人間の言葉を話せる強力なケガレの上位種「婆娑羅(バサラ)」との戦いで、ヒロイン・紅緒が呪力をまったく使えなくなるという、やっかいな事態が発生。

丸腰の状態でケガレがうようよいる異界にとりのこされた紅緒が、両親の仇である婆娑羅「神威(かむい)」に助けられるという屈辱に甘んじながらも生きのびようとあがく姿は痛ましく、読者をハラハラさせてくる。

一方、紅緒の苦境を知らぬままのろくろは、宿敵である悠斗を討祓する大規模作戦への参加資格を得るため動いている最中だ。
作戦参加資格は、陰陽師のなかでも高い地位にある家系のみに認められるという。
そこでろくろは、自分が立ち上げた「焔魔堂家」の格を上げるべく、全家が威信をかけておこなう御前試合に挑戦する決意をかためる。

かくして、「ジャンプ」マンガの醍醐味のひとつ、大会編に突入!
……というところまでが本巻の内容となる。

注目の新キャラとして、陰陽師たちのトップである有馬の息子・有主(ありもり)こと「ありす」くんが登場。
エリート風を吹かせた生意気な小僧っ子かと思わせてから、父親の承認に飢えているけなげさでほろりとさせつつ、顔を真っ赤にして恥ずかしがりながらろくろといっしょに風呂へ入って背中を洗ってもらうなど“サービスシーン”の数々で高度なショタっぷりを見せており、そっち方面をたしなむ向きが大歓喜する逸材といえよう。

ある事情から、ろくろのもとへ押しかけ同居を始めたありすが、“家族”の一員として庇護されて縁をむすぶ流れは、紅緒がお留守の状況でのピンチヒッターという観もある。
すさまじい力を誇る上流陰陽師たちとの対決に際して、彼の協力がどう功を奏するかも意識しておきたい。



<文・宮本直毅>
ライター。アニメやマンガ、あと成人向けゲームについて寄稿する機会が多いです。著書にアダルトゲーム30年の歴史をまとめた『エロゲー文化研究概論』(総合科学出版)。『プリキュア』はSS、フレッシュ、ドキドキを愛好。
Twitter:@miyamo_7

単行本情報

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