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『セーラーゾンビ』第1巻 犬童一心(企) ジジ&ピンチ(画) 【日刊マンガガイド】

2014/09/18


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『セーラーゾンビ』第1巻
犬童一心(企) ジジ&ピンチ(画) 小学館クリエイティブ \540+税
(2014年9月5日発売)


このマンガのゾンビは、女子高生でもまあまあ倒せる程度の、そこまで凶悪ではないゾンビ。
かまれると感染するし、厄介ではある。しかし、戦えないってほどじゃない。絶望的というほどではない。

文化祭の日に突然、周囲で一斉にゾンビ化がはじまって逃げ出すことになった、高校2年生の乾舞子。逃げ出した先でたどりついたのは、別の高校で共同生活をしている女子高生集団だった。
もちろん女子高生以外の人々、彼女たちの家族とかもいる。だけど、実際に活動しているのは、ほとんど女子高生だけってのがいい。
彼女たちはゾンビ対策に手慣れているようで、ナタやらつるはしやらスコップやらバットで脳を一発カコーン。舞子は恐怖で涙するが、女子高生たちは今までとなんら変わらないような学校生活を送っている。
みんなを仕切って取りまとめている委員長的な滝澤由梨、マイペースでまったく動じない小山田睦美、ギャルギャルしい秋月百花などは、とてもこの世のピンチとは思えないほどに、普段の女子高生している。その貫禄たるや、まるで人間のヒエラルキーの頂点は女子高生なんじゃないかとすら思わせる。

ヤバい世界のはずなのに、妙に安心感あふれるアクションマンガとして読めるのは、女子高生たちの若さからくる自信と、楽しいことを第1にする心理ゆえだろう。
むしろ、学生特有の人間の輪と、その輪からはずれる恐怖感のほうが強いくらいだ。

芋臭い舞子をはじめ、女子高生が学校のなかでどのような人間関係を築いていくか? その「乗り越えるべき壁」のエッセンスとして、ゾンビがいるように思える。
それにしても、セーラー服を着てゾンビをなぎ倒す少女たちの姿、心地いいねえ。



<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」

単行本情報

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