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『幼女戦記』 第5巻 カルロ・ゼン(作) 東條チカ(画) 篠月しのぶ(キャラクター原案) 【日刊マンガガイド】

2017/06/19


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『幼女戦記』

  
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『幼女戦記』 第5巻
カルロ・ゼン(作) 東條チカ(画) 篠月しのぶ(キャラクター原案) KADOKAWA ¥580+税
(2017年5月10日発売)


今年頭のアニメ放映でも大いに話題になった『幼女戦記』。
異世界、それも第2次世界大戦直前のドイツにたいへんよく似た軍靴のタップダンスが聞こえるような帝国に、女性として転生してしまった地球人の男が、幼女のまま軍人となって戦場を駆けまわる軍記ファンタジーだ。

主人公であるターニャは恐ろしいまでの合理主義者。
見た目は幼女でも前世は酸いも甘いも噛み分けたエリートサラリーマン。
その知識をフルに活かし、後方勤務に就けるよういろいろ策を巡らせていたのだが、その判断力や分析力が的確に評価され、気がつけば航空魔導大隊の隊長を任される羽目に。

かくなるうえは部下にハートマン軍曹もびっくりの地獄の特訓を施し、全員部隊から振るい落とそうとすれば、見事地獄の特訓を乗り越えたむくつけき男たちから慕われ囲まれる日々を送ることに。
そして今回の第5巻ではターニャは記念すべき誕生日にそんな彼らを率いて、帝国に宣戦布告してきた小国・ダキア大公国との戦いの最前線に立つことになった……。
ダキア大公国は先鋒部隊だけでも3個師団を率いて帝国に進行中、一方で帝国はほかの国とも戦争中なのでそちらに戦力を割くことができない。
そこでターニャたちの部隊に与えられた任務は大公国の足止めだった。

数だけで見ればターニャたちが圧倒的に不利。軍のだれもが犠牲となるであろう彼らに敬意を表していた。
だが、前世で地球の歴史を学んでいるターニャ・デグレチャフの見解は違う。
高度に規律化され完全武装で空を舞う航空魔導大隊からすれば、対空装備も準備していない前近代的軍隊のダキア軍などいくら集まろうともただの的でしかないのだ。
そして始まる蹂躙に次ぐ蹂躙。
第1次大戦レベルの戦術しか持たない敵国に対し、ターニャが圧倒的火力で近代戦の恐ろしさを教育する!

異世界転生ものでは転生した人物が転生時に与えられた力や前世の知識を活かして、敵を圧倒していくというシチュエーションはよくあるが、それを近代戦争で行うとここまでエグいことになるとは……。
そんな圧倒的な立場からの虐殺であるというのに、この戦いを誕生日プレゼントの一種ぐらいにしか思っていないターニャの姿はどこかコミカルで笑えてしまうから、ますます恐ろしい。

いよいよ世界大戦が幕を開け、戦闘描写が大幅に増えたがその一方で、時おり見せるターニャの幼女っぽいかわいらしさ、そして同僚であるレルゲン中佐との悲しいまでのすれ違いを見せるコミュニケーションは今回も健在。

本格的に戦線に投入されてしまったターニャは、無事戦果をあげて、悲願の後方勤務に配属されることができるのか。
ちなみにこの『幼女戦記』、3カ月連続刊行ということで、すでに最新刊である第6巻も発売中。
まだ未読の方は、ぜひぜひまとめて一気にお読みいただきたい。



<文・犬紳士>
養蜂家。好きな野鳥はメジロ。
Twitter:@gentledog

単行本情報

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