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10月16日はマリー・アントワネットが処刑された日 『マリー・アントワネットの料理人』を読もう! 【きょうのマンガ】

2014/10/16


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『マリー・アントワネットの料理人』第1巻
白川晶(作) 里見桂(画) 集英社 \514+税


1793年10月16日、この日はマリー・アントワネットがギロチン刑に処された日。
王政に対する民衆の不満が爆発したフランス革命の勃発により、貴族の享楽的な生活の象徴のように思われていたアントワネットは、まるで生贄のような形で処刑されてしまったと伝えられる。それほど彼女は民衆の不評を買っていたらしい。

アントワネットといえば、やはり「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」の発言が有名だが、現在ではその真意は、決して民衆の貧しい暮らしを理解していないわけではなく、むしろ当時はお菓子の扱いをされていた「安価なブリオッシュを食べるように」と、民衆のためを思っての発言だったとのこと(そもそも、その発言自体アントワネットのものではないという説が、現在では主流だが)。
ほかにも、宮廷内で貧しい者のために募金を呼びかけたり、じつは意外と「庶民の味方」ともいえる一面があったりするのである。

日本のマンガの世界では、アントワネットに好意的な作品も少なくはないのだが、そんななかでも最大限に彼女のかわいさが堪能できるのが『マリー・アントワネットの料理人』だろう。
江戸時代の日本で将軍家に仕えたスゴ腕の料理人・磯部小次郎が、料理の道を極めるべく単身渡欧。そしてアントワネットの側に仕え、日本料理の技法(というより、ほぼ武術のようなすさまじいテクニック!)でフランス料理の常識を打ち破り、人々の舌を魅了していく物語。
それだけ聞くと、なんとなく『信長のシェフ』を連想する人もいるかもしれないが、こちらはタイムスリップはしません! そして、こちらの方がかなり早く描かれた作品ですので念のため。

史実ともリンクした小次郎の活躍が本作おもしろみなのだが、ここで描かれるアントワネットは、王侯貴族のしきたりにとらわれず、税金の無駄遣いを憂い、そして農作業や牛の乳しぼりも自らこなすような存在。どこから見ても、民衆に憎まれる要素は皆無である。さすがに実際は、ここまで純真無垢だったわけではないだろうが、アントワネットが悲劇的な死を迎えた日は、そんな彼女の一面に目を向けてみるのも一興だろう。
もちろん「パンがなければ~」の発言に隠された真意も、作中にしっかりと登場するので、ぜひご一読を。



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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