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『まつりごよみ』 曙はる 【日刊マンガガイド】

2014/12/04


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『まつりごよみ』
曙はる 竹書房 \648+税
(2014年11月13日発売)


小さい公務員の職場で、若い男女が恋に落ちたら……そりゃ、筒抜けだよねー。野次馬しちゃうよねー。
祭りだワッショイ!

舞台になっているのは、白玉市役所観光課。カタブツで地味な主人公・松りな子は、すぐに「祭な子」とアダ名をつけられ、地域のゆるキャラキグルミのなかの人として、速攻お仕事に投入される。
地域密着型の狭い役場、ハードです。

この職場で同期の青年、三木聡。激務が続き、精神的に貯めこむことが多かった2人。気を使いあって仕事を続けていた両者が、恋に落ちるのはあっという間。
つきあいは順調に思えた。ところが、松はいつも三木に気を使いすぎているように見える。お互い、どのくらい気持ちをオープンにしていいのかわからない。

日々お祭りづくしな職場の異常なテンションが、松と三木の常識を崩していくのが見どころのひとつ。
たとえば上司のユタさんこと由谷。毎日のように松にセクハラを働き、嫌悪されている存在で、常にテンションが高く、正直うざったい。
しかし真っ先に松と三木がつきあっているのを見ぬいたのは彼。2人のしりを叩いて、応援してくれる。
職場が常に活気があるのも、じつはユタさんが盛りあげていたから。たしかに彼の行動は面倒くさいし問題がある。でもみんなのモチベーションを保てればOKというのが、彼なりの生き方だ。

2人の問題であるはずの恋愛は、どんどん外側に漏れだしていく。
自分がこの立場だったらやだなーと思いつつも、「いー話はうれしいうれしい」という職場。だんだん2人の気持ちもほぐれていく。悪くないんじゃないかな。

正直、イケメンの三木くんより、リラックスできるユタさんのほうがいいと、ぼくは思うんだけどなー……というおっさん萌えも含めて、オススメです。



<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」

単行本情報

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