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『食戟のソーマ』第11巻 附田祐斗(作) 佐伯俊(画) 森崎友紀(協) 【日刊マンガガイド】

2015/03/21


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『食戟のソーマ』第11巻
附田祐斗(作) 佐伯俊(画) 森崎友紀(協) 集英社 \400+税
(2015年3月4日発売)


料理を食べると、広がる幻想時空ーーそんなケレン味あふれる描写が魅力な、「週刊少年ジャンプ」連載の大ヒット料理バトルコミックの最新巻。

食の未来を担うエリート料理人の卵ばかりが通う遠月学園ではただいま、1年生のなかでも優秀な生徒だけが参加できる料理対決大会「秋の選抜」が開催中。
その準決勝に進出した主人公・幸平創真が戦うことになったのは、対戦相手の料理を完璧“以上”にトレースする、恐るべき料理人・美作昴。

数々の番狂わせを起こしてきた最強最悪の料理人を前に、創真が選んだメニューとは!? 
定食屋という“現場”で鍛えられ、常に斬新な創意工夫を続けてきた創真の真骨頂ともいえる、驚異的な戦いぶりをぜひ堪能されたし。

この巻ではもう一戦、創真の強力なライバル、黒木場リョウと葉山アキラの対戦も収録。命懸けの状況から料理ひとつで成り上がり、闘争心においては並ぶ者のいないリョウと、人を超えた領域で香辛料を扱い、勝利は必然、心は戦いの彼岸にあるアキラ。ある意味で対極にある2人の対決も、やはり必見だ。

本作の大きなみどころである、美食の天にも登る快楽を視覚的に表現した、セクシー&ユーモラスなリアクションも絶好調。
唯一残念なのは、難攻不落の美少女たちを次々とトリコにする創真の天然ジゴロっぷりが、この巻ではあまり発揮されていないところだが、それは次巻以降のお楽しみってことで。

物語的にキリがよいところまで収録されており、TVアニメも放送間近。未読の人が手を出すには、よいタイミングかと。
ぜひ、既巻を一気にまとめて「おあがりよっ!」。



<文・後川永>
ライター。主な寄稿先に「月刊Newtype」(KADOKAWA)、「Febri」(一迅社)など。
Twitter:@atokawa_ei

単行本情報

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