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1月21日はライバルが手を結ぶ日 『百花春風抄 風の章』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/01/21


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

1月21日はライバルが手を結ぶ日。本日読むべきマンガは……。


HyakkaShunpusho_s

『百花春風抄 風の章』
朔田浩美 講談社 ¥819+税


ときは幕末、慶応2年1月21日(1866年3月7日)、京都の小松帯刀邸で薩長同盟が結ばれた。
当時薩摩藩と長州藩は政治的にもまったくあいいれず、その数年前には戦火も交えており、まさに敵対関係にあった。
幕府からの長州征討を受け、追いつめられていく長州藩。討幕派の先鋒であった長州藩だが、しかし戦う武器がない。

いっぽう薩摩藩も幕府のやり方に不信感は否めず、倒幕の意見が強くなっていく。
イギリスとのつながりがあり、武器を輸入することもできる薩摩藩は、倒幕の意思はあっても表に立ちたくはないと考えていた。
犬猿の仲であった薩摩と長州だが、こうして思惑が一致し、坂本龍馬らの仲介もあって同盟を結ぶことになる。
これにちなんで、今日1月21日は「ライバルが手を結ぶ日」なのだそうだ。

薩長同盟といえば、仲立ちをした坂本龍馬、また薩長両藩の代表である西郷隆盛、桂小五郎あたりが中心人物となるだろう。
だがその場にはいなかったが、長州でこの薩長同盟を推し進めていた人物がいる。

高杉晋作だ。

型破りな行動でファンも多い、幕末の革命児・高杉晋作にスポットを当てたのが、今日ご紹介する『百花春風抄 風の章』。
桂小五郎や伊藤俊輔(のちの伊藤博文)など、6人の男たちと高杉との物語をつづった作品で、その第1話「暁の光」が、薩長同盟にまつわる龍馬とのストーリーなのだ。

慶応1年8月30日(1865年10月19日)。薩長同盟を長州に説くため、坂本龍馬は下関の地にいた。
幕府との戦いに長州が勝つには、薩摩との同盟が必須なのだと話す龍馬。
だが桂は友を殺された私怨もあり、幕府に寝返った恥知らずとして薩摩をののしり、龍馬の意見を受けいれようとしない。

そこへ助け船を出してくれたのが高杉だ。
土佐――龍馬もまた、桂と同じように武市瑞山(武市半平太)を失っていると。
それに力を得た龍馬は、日本のためにもぜひと頭を下げる。
そこでさらに、高杉が取った行動とは……?

このマンガの見どころは多々ある。
何より高杉晋作に対しての、著者の愛情とこだわりがすばらしい。
この「暁の光」では、名高い暴れん坊の高杉に恐れをなしていた龍馬だが、高杉の本当の魅力を知り、除々に心を開いていく様がいい。
拳銃を渡すエピソードも挟まれ、騒乱の時代を生き抜く男たちの姿がみごとに描かれている。

調べてみると高杉晋作は、それフィクションでしょ!? と言いたくなるようなエピソードに満ちた、とんでもなくインパクトの強い人間だったようだ。
そんな彼の、享年29歳という短い一生を、収録された全5話を通じていろいろな角度から切り取っている本作。
こちらを読んで高杉晋作という男に興味を持った方は、『百花春風抄 花の章』もどうぞ。
『風の章』が男性6人との話なら、『花の章』は女性5人との恋の話。
また違う高杉の一面が楽しめること、請け合いです。



<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」

単行本情報

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