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『がっこうぐらし!』第7巻 海法紀光[ニトロプラス](作) 千葉サドル(画) 【日刊マンガガイド】

2016/02/17


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『がっこうぐらし!』


GakkouGurashi_s07

『がっこうぐらし!』第7巻
海法紀光[ニトロプラス](作) 千葉サドル(画) 芳文社 ¥590+税
(2016年1月12日発売)


ゾンビ(作中では書かれていませんが、便宜上こう表記します)に囲まれたサバイバル女子高生生活マンガは、5巻で卒業を迎え、6巻で学校を離れ、7巻でついに大学にやってきた。
正直、ゾンビよりも、環境の変化の方にぞくっとする巻だ。

美少女あふれるきらら系作品で、男女共学の大学まで進学するのは珍しい。
出てくるキャラはまだ比較的善良だとはいえ、今まで4人で暮らしていたところが、一気に倍以上の先輩たちに囲まれることに。しかもなんか対立している。いやがおうにも不安になる。
現時点では「幸せなキャンパスライフ」に突入したとは言いがたい。

今まで学校生活の再現をはかって、できるだけ精神を安定させようと「維持」中心だった物語が一転。問題解決のため「選択」し続ける生活が始まる。
大学にきてなお、学園生活部の面々はずっと高校生の制服のまま。
まだ大きく変化した状況に追いつけていない感覚、そのものだ。

ゾンビはこの巻では、ほとんど出てこない。
まだ人間同士の抗争があるわけでもない。
なのに、“学園生活部が壊れてしまう”ような不安がとても強い。

酒・タバコの描写。男性キャラの登場。性を匂わせるシーンも出てきた。
女の子だけのゆるふわ高校生活は、ここにはない。

先輩たちの不穏な動き、精神的に危ういりーさん、身体的に危ういくるみちゃん。
客観的に見続ける、後輩みーくんの視点は、前向きながらもおびえている。
彼女の目にひとりだけ、まったく変わらずに映っている人物がいる。
それが、今まで見えないモノが見えていた先輩、ユキだ。

高校にいようと、大学に行こうと、みんなが不安になろうと、彼女だけは「学校生活」を楽しもうとし続けている。
6巻で大きく変わったユキは、今後人間とゾンビをめぐるややこしい問題において、強靭な軸になるはずだ。
ここまで彼女は、苦しみ続け、乗り越えたのだから。



<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」

単行本情報

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