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『バキ外伝 疵面(スカーフェイス)』第7巻 板垣恵介(作) 山内雪奈生(画) 【日刊マンガガイド】

2016/03/30


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『バキ外伝 疵面(スカーフェイス)』


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『バキ外伝 疵面(スカーフェイス)』第7巻
板垣恵介(作) 山内雪奈生(画) 秋田書店
(2016年2月8日発売)


格闘マンガの金字塔『グラップラー刃牙』シリーズに登場する人気キャラクター・花山薫を主役に据えたスピンアウト作品『バキ外伝 疵面(スカーフェイス)』の最新第7巻が発売した。

一時は掲載誌で「連載終了」とまでアナウンスされるものの、5年以上の期間を経て連載再開するという波乱万丈の経歴を持つ本作。

最新刊では「G.M.編」が佳境となり、圧倒的なカリスマ性から『刃牙』シリーズのなかでも屈指の組織的戦力を有する最強最悪のテロリスト「G.M.」と、伝説の喧嘩師・花山薫の長きにわたる激闘もついにクライマックスを迎える……のだが……あれっ、花山の活躍シーンってこれで終わりですか……?
えぇ~~っ……。

と、まあ、少々意地悪な書き方をしてしまったが、この筋書きの読めない大番狂わせこそ『刃牙』シリーズの魅力のひとつであることは間違いない。
その衝撃の展開は、ぜひとも単行本を読んでみずからの目で確認してほしい。

また、本家『刃牙』シリーズでおなじみのキャラクター・鎬紅葉(しのぎ・くれは)も驚愕の設定で再登場するのも見逃せない。
そういえば、いつの間にか忘れられていたけど、こいつってこういう非常識なことするキャラだったよね……。

個人的には、本作の唐突な長期休載を「もしかしたらG.M.勢力をあまりにも強大に描写してしまったために著者側が落としどころを見失ってしまったのではないだろうか……」と心配な気持ちで見守っていたために、どのような形であれ物語を一段落させてくれたのがうれしい。

続刊の新展開がとても楽しみな一作だ。



<文・一ノ瀬謹和>
涼しい部屋での読書を何よりも好む、もやし系ライター。マンガ以外では特撮ヒーロー関連の書籍で執筆することも。好きな怪獣戦艦はキングジョーグ。

単行本情報

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