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4月5日は『秘密戦隊ゴレンジャー』の放送を開始した日 『トクサツガガガ』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/04/05


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

4月5日は『秘密戦隊ゴレンジャー』の放送を開始した日。本日読むべきマンガは……。


TokusatsuGAGAGA_s01

『トクサツガガガ』第1巻
丹羽庭 小学館 ¥552+税


1975年(昭和50年)4月5日。
かのスーパー戦隊シリーズ第1作『秘密戦隊ゴレンジャー』がこの日から放映を開始。
本作はその後2年にわたりロングラン放映され、大ヒット作となった。

40周年を迎えたスーパー戦隊シリーズは、今やイケメン俳優&若手女優の登竜門。
松坂桃李や高梨臨を始め、テレビや舞台で活躍する戦隊出身の人気役者は増える一方だ。
だからレッドが好きだのブラック役が好みだの、そんな話題を出しても、現在は比較的許容されているのではないかと思う。

だがそれは、あくまでも役者好きの話。
特撮番組そのものが大好きで、ブルーレイBOXは完全コンプ、あらゆるムックも雑誌も玩具も部屋にずらりとそろえてしまっている26歳OLとなると、なかなか自分の趣味を公言するのは難しいもの。
そんなスペック持ちの主人公・仲村さんの日々の葛藤と、特撮に向ける強い情熱を描いた作品が、今日ご紹介する『トクサツガガガ』なのだ。

なかなかの美人OL・仲村さん。早く帰ろうとすると、職場仲間たちは絶対、彼氏とデートだと冷やかしてくる。明らかにリア充と誤解されている模様。
が、彼女はただ単に、愛する特撮番組『獅風怒闘ジュウショウワン』の録画が観たいだけなのだ。

とにかく特撮が大好きな特撮オタク――特オタである彼女は、オタバレするのをとにかく恐れている。
しかしその特撮愛はハンパなく、カプセルトイを探したり、ひとりカラオケで“特ソン=特撮ソング”を歌いまくったり……。
そんな仲村さんのぼっち特オタライフだったが、最近こっそり仲間も増えて……?

――さて、もうこれ以上説明はいいですよね?
あれこれ言うより読んでください絶対おもしろいから! とだけ書いて終わりたい、まったくこれが本音である。

自分がオタク(特オタならなおよし)、もしくは周囲にいるなら、もう手に取るように伝わってくるオタクあるある話と説得力。
マンガならではのデフォルメはもちろん存在しているが、しかしとにかく仲村さんのオタク像がリアルで、全力で応援してあげたくなってしまうのだ。

仲村さんの日常には、あまたのハードルが仕掛けられている。
パンピー社員からの飲み会の誘い、ひっそりガチャりたいカプセル台のまん前の人気カレー店、あっという間に食玩が売り切れてしまうコンビニの棚……。
これらの難関を「特撮愛」を胸に掲げて全力でクリアしていく、それが仲村さんなのだ。

仲村さんの好きな『獅風怒闘ジュウショウワン』はイマドキの特撮だが、彼女が幼少の頃好きだったという『エマージェイソン』という特撮ヒーローも本作には登場する。
やっぱり、子どもの頃見た特撮というのは格別の記憶があるもの。
『ゴレンジャー』の名を久しぶりに目にして、それを感じている方も多いのではないだろうか。

今日は、懐かしい特撮話をするにはうってつけの日。
仲間のいる方は思い出話に興じ、ぼっちだったらしみじみと過去を振り返ってみる。それも悪くないのでは。



<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」

単行本情報

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