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『でんぢらう日記 完全版』第1巻 杉作 【日刊マンガガイド】

2016/06/17


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『でんぢらう日記 完全版』


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『でんぢらう日記 完全版』第1巻
杉作 朝日新聞出版社 ¥900+税
(2016年5月20日発売)


猫なんて、よんでもこない。』の大ヒットで波に乗る、杉作先生。
明治初期を舞台とした家族コメディ『でんぢらう日記 完全版』が刊行される運びとなった。
あ、飼い猫、そして飼い犬も家族の一員として登場するので、杉作ネコの虜になっているみなさん、本作も必見です!

時は江戸時代が終わりを告げ、新たなる文明開化の風が吹きわたる頃。
ちょっと前まで武士だった傳治郎(でんぢらう)氏は、なかなかサムライ気質が抜けないのである。
「時代が変わっても武士の心は忘れない」と……その気持ちはわかるけど、刀を携えたまま外に出ちゃったらヤバいって!! 

基本的には古きよき、厳格な家長。優しい妻・絹江、弁が立つようになってきた8歳の長男、かわいいけれど生意気盛りの4歳の長女……家族たちはそんな父を立ててはいるのだが。
ちょいちょいツッこまれては、威厳を保とうとあたふたする傳治郎は、愛すべき人物。ときおり全開になる時代錯誤感もまた魅力的だ。

しかし、新しい生活、環境の変化への順応性はやっぱり女性や子どものほうが高いのだろうか。ちまたで流行りの牛鍋や家族での写真撮影に、絹江や子どもたちが好奇心いっぱいなのに対して、傳治郎は「牛肉を食べると牛になるかも?」「写真は魂を抜かれるとか」といちいちガクブルする始末。

筆による趣深いタッチも目に心地よい。
新時代を迎えた人々の暮らしぶりが楽しく、ほのぼのと心温まるショートコミックだ。



<文・粟生こずえ>
雑食系編集者&ライター。高円寺「円盤」にて読書推進トークイベント「四度の飯と本が好き」不定期開催中。
ブログ「ド少女文庫」

単行本情報

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