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『越天の空』 第1巻 地雷魚(作) 高野千春(画) 【日刊マンガガイド】

2016/08/04


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『越天の空』


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『越天の空』 第1巻
地雷魚(作) 高野千春(画) 新潮社 ¥620+税
(2016年7月9日発売)


戦艦にもかわいい女の子が乗ってるし、戦車にもかわいい女の子が乗ってるのに、なんで戦闘機にはかわいい女の子を乗せてくれないんですか!?
そんなみなさま、お待ちかね。『越天の空』ではヒロイン・越天が特命戦闘機・焔星(えんせい)で大空を駆けますよ!

なんて書き始めてしまうと、ゆるーい物語をイメージする読者の方も多そうだが、本作は非常に骨太な架空戦記である。

強国・ウルティア連邦との戦争に敗れ地図から姿を消した国・日宇皇国。
しかし終戦時に姿を消した皇女・焔宮絢子(ほむらのみや・あやこ)とわずかな仲間たちは、超巨大航空空母・八洲(やしま)を“国土”とし、日宇の再立国を宣言。同時にウルティアへの宣戦を布告する。

本作は、普段ミリタリーや架空戦記になじみのない読者にも楽しんでいただけるはずだ。
敗者が持てるすべてを集約し、強国へ再度宣戦布告するという物語は、否応なく胸を熱くさせてくれる。

そして何より空中空母・八洲で繰りひろげられる人間ドラマこそが、本作最大の魅力だからだ。
八洲は国家であると同時に、乗組員たちの帰るべき家でもあり、皇女たる絢子にとってはみずからを閉じこめる檻でもある。それぞれの思惑がどのように絡みあっていくのか、次巻以降にも注目したい。

原作者である地雷魚によれば、本作は単なるコミカライズではなく、全面的に改稿を行った「リブート」であるとのことなので、原作小説読者もぜひチェックしてほしい。



<文・籠生堅太>
フリーの編集者、ライター。読むと元気になれるマンガが好きです。
Twitter:@kagoiki

単行本情報

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