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『ダンジョン飯』 第3巻 九井諒子 【日刊マンガガイド】

2016/09/08


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『ダンジョン飯』


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『ダンジョン飯』 第3巻
丸井諒子 KADOKAWA ¥620+税
(2016年8月12日発売)


ダンジョン内でおいしく自給自足を試みつつ、炎竜に喰われた妹・ファリンの救出に向かうライオスたち一行。詳細なレシピとモンスターの生物学的解釈がからまりあう斬新さで話題をさらい、『このマンガがすごい!2016』のオトコ編第1位に輝いた『ダンジョン飯』の3巻目が登場した。

地下4階は水のフィールドだ。
RPGでも苦戦しがちなステージということで、それこそ背水の陣でやってきたライオス一行はなかなか前に進まない。それでも、腹は減る。

どんな状況でもモンスター食に貪欲なライオスだが、巨大クラーケン(第3巻表紙参照)退治の際は、さすがに心が折れる事態に直面する。あ、でもこれ、似たようなのが実在するわ……(「アニサキス」(寄生虫)あたりで検索してもいいが、自己責任でお願いする。)。
やはり適切に調理してこそのダンジョン飯、と痛感する。

マルシルと、「本来の目的のはずが、料理にかまけて忘れさられがちな不憫な妹」であるファリンとの友情も語られ、ゲテモノ料理(といいつつおいしく食べているが)につきあう羽目になってもファリンを助けたい理由がわかる。
ファリンは優しく思慮深い妹のイメージだったが、この兄にしてこの妹あり? な面も見え隠れしている。 特徴のある目の表情も含め、存在感が増してきた。

対モンスターだけでなく、冒険者同士のかかわりが描かれるのも今回の見どころだ。
金も命も賭しているために冷徹ではあるが、血も涙もない、というわけではなさそう。
それにしても、ダンジョンをつくった狂乱の魔術師討伐を目指す「意識高い」系のパーティよりも、食欲を原動力にし、行き当たりばったりのライオスたちのほうが先へと歩を進めているのが、なかなか笑える。

紆余曲折ありすぎたものの、確実に炎竜のもとへ近づいている。
無事食べ…いや、戦ってファリンを救うことができるのか?



<文・和智永 妙>
「このマンガがすごい!」本誌やほかWeb記事などを手がけるライター、たまに編集ですが、しばらくは地方創生にかかわる家族に従い、伊豆修善寺での男児育てに時間を割いております。

単行本情報

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