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12月27日は「ピーターパンの日」 『ピーターパン♠症候群』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/12/27


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

12月27日はピーターパンの日。本日読むべきマンガは……。


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『ピーターパン♠症候群』 第1巻
酒井まゆ 集英社 ¥390+税


本日12月27日は「ピーターパンの日」。

1904年(明治37年)のきょう、イギリスの劇作家ジェームス・バリーの童話劇『ピーターパン』が初演されたことが由来だとのこと。
日本における『ピーターパン』の舞台で一番有名なのはミュージカルだろう。
ホリプロ制作のもので、1981年以来毎年上演されている定番の舞台だ。
日本で初の空中遊泳があるミュージカルとして、ピーターパンたちが空を飛ぶアクションが話題となった。
主人公であるピーターパンは、空を飛んでやってきて、夢の国であるネバーランドへとウェンディたちを誘う。

さて、本日ご紹介する『ピーターパン♠症候群(シンドローム)』も、やはり空を飛ぶキャラクターが主人公となる。
が、こちらは少女だ。12歳、中学1年生の蓮見琥珀。
特技は自分が飛ぶこと、ものを浮かすこと。
もちろんその力は秘密だが、とある街で母親を探すために空中飛行をしていた琥珀は、どこかで携帯を落としてしまう。
そして翌日。転校したばかりの学校に行くと、マンションの最上階のベランダで携帯電話を拾ったという双子の少年たちが――。

琥珀は熱血でちょっとドジ、そして正義感が強い少女。
彼女は、双子の片割れである夕露(ゆうろ)という、大人びて生意気な少年の心のなかに徐々に入りこんでいく。

思春期に入りたての少年少女の、アンバランスな心をなかなかよく描き出した本作。
タイトルにもなっている「ピーターパン症候群」は、精神的に大人になりきれない男性の心性を表す用語として有名だが、このマンガでは似て非なる意味あいを持っている。
くわしくはどうぞ本編でお確かめください。

日常生活に「空を飛ぶ」という超能力が入ってくる、いわばエブリデイ・マジックの世界観だが、ファンタジー度合いのバランスもなかなかよくて、連載雑誌「りぼん」の読者層にも受け入れられやすい内容だ。
ちなみに主人公である琥珀の誕生日は本日12月27日だそうで、これもピーターパンの初演日から取られたとのこと。
二重の意味で、きょうのマンガにふさわしい作品なのだ。ぜひご一読のほど。



<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」

単行本情報

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