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『僕だけがいない街』 第9巻 三部けい 【日刊マンガガイド】

2017/03/13


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『僕だけがいない街』


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『僕だけがいない街』 第9巻
三部けい KADOKAWA ¥580+税
(2017年2月4日発売)


周囲に事件や事故が起きた瞬間、その直前の場面にタイムリープする過去改変能力「リバイバル」を持つ売れない漫画家・藤沼悟が、2006年5月に起こった母親・佐知子殺害事件をきっかけに18年前にタイムリープしてしまう。
11歳の小学生として出身地である北海道に降り立った悟は、この後に起こる連続小学生誘拐殺害事件を阻止しようと奔走するなかで、この事件と母親殺しに関連性があることを知り、未来を変えようと過去と現在を行き来しながら真犯人にせまる。

2012年の連載開始から大きな話題を呼んだした三部けいの『僕だけがいない街』は、『このマンガがすごい!2014』以来、オトコ編に3年連続でランク入りし、2016年にはTVアニメ化実写映画化するなど輝かしい実績を残して同年3月に大団円を迎えた。

いわゆる“本編”は、コミックスとしては第8巻で終了したもののその人気は衰えず、「ヤングエース」誌では連載終了後の2016年7月号から12月号まで悟以外のメインキャラクターに焦点をあてた短編集である外伝『僕だけがいない街 Re』が連載され、最新第9巻としてこれらをまとめあげたのが本作である。

第1話は、本来1988年の連続誘拐殺人事件の被害者となるはずだった雛月加代(ひなづき・かよ)の物語。2度目のタイムリープで悟がしかけた作戦のおかげで生き延びた加代は、その“代償”(リバイバルによって危機を脱した悟には、それと同様の災難がふりかかる!)で植物状態となった悟を見舞い続ける。

前後編にわけて描かれた第2・3話では、子どもながらに老成した考え方をするクラスメイトの小林賢也(ケンヤ)が主人公。
洞察力が鋭くごく早い段階で悟のおかれている状況を認識していたケンヤは、2度目のタイムリープで悟が眠ったままの状態になってからも独自に連続誘拐殺人事件の真相を追いもとめるなかで、佐知子とともにこの事件を調べていたジャーナリストの澤田と知りあう。

そのほかにも母親の目線で語られる佐知子の物語とバイト仲間“だった”(なぜ「だった」のかはぜひ本編を読むべし!!)女子高生・片桐愛梨(かたぎり・あいり)の物語を収録。
特に愛梨編は、あの感動のラストシーンにリンクするもので、ファンとしてはやっと本当のエンディングを迎えたといえるだろう。



<文・富士見大>
編集・ライター。

単行本情報

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