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TVアニメ『冴えない彼女の育てかた♭』レビュー! 黒髪ロング、金髪碧眼ツインテ、ショートボブ……美少女たちと冬コミに向けてギャルゲー製作!?【あのアニ】

2017/05/26


「あの話題になっているアニメの原作を僕達はじつは知らない。」略して「あのアニ」。

アニメ、映画、ときには舞台、ミュージカル、展覧会……などなど、マンガだけでなく、様々なエンタメ作品を取り上げていく「このマンガがすごい!WEB」の人気企画!
そう、これは「アニメを見ていると原作のマンガも読みたいような気もしてくるけれど、実際は手に取っていないアナタ」に贈る優しめのマンガガイドです。「このマンガがすごい!」ならではの視点で作品をレビュー! そしてもちろん、原作マンガやあわせて読みたいおすすめマンガ作品を紹介します!

今回紹介するのは、TVアニメ『冴えない彼女の育てかた♭』

4月よりフジテレビ「ノイタミナ」枠ほかで放送が始まっている『冴えない彼女の育てかた♭』。
タイトルに「♭」がついていないほう(いわゆる第1期)の純粋な続編となる作品で、原作は同タイトルのライトノベル。その原作者である丸戸史明がアニメ版のシリーズ構成と脚本も手がけているため、原作からのファンにとっても非常に安心して見られる作品であるといえるだろう。

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物語は、オタク趣味全開の高校生・安芸倫也(あき・ともや)が、つい最近までその存在に気がついていなかったほどの地味なクラスメイトである加藤恵(かとう・めぐみ)をモデルに同人ゲーム(ギャルゲー)を作ろうとすることに始まる。

本作の主人公は、学園でも有名なオタク男子・安芸倫也(あき・ともや)。声を担当するのは、『ダンまち』『SAO』『さくら荘のペットな彼女』など、ラノベ原作ものに定評のある松岡禎丞。

本作の主人公は、学園でも有名なオタク男子・安芸倫也(あき・ともや)。声を担当するのは、『ダンまち』『SAO』『さくら荘のペットな彼女』など、ラノベ原作ものに定評のある松岡禎丞。

しかし、絵もシナリオも書けない「消費型」のオタクである彼は、一見すると非オタでありながら、正体はいわゆる「壁サークル」を主催する人気成人向け絵師(しかも倫也の幼なじみ)である澤村・スペンサー・英梨々(さわむら・スペンサー・えりり)と、1年先輩で、正体は新進のラノベ作家である黒髪美少女・霞ヶ丘詩羽(かすみがおか・うたは)たちの力を借りながら、ゲームの完成を目指していく。

しかし、英梨々と詩羽は、互いにその実力を認めながら、どちらも倫也のことを好きなためか、たびたび衝突することに……。



……と、ここまで読んだ人は間違いなくこういうだろう。
「ハーレムかよ!!! ラノベかよ!!!!」

本作の特徴は、そんなやや揶揄的な意味あいで「ラノベかよ!」「ギャルゲーかよ!」といわれがちな要素を、状況設定としてはあえてパワー全開で投入していることである。
しかし、物語そのものまで「はいはい、お約束お約束」かといえば、けっしてそうではない。いわゆるハーレム的なラブコメだと思って油断していると、ラブストーリーとしても、クリエイターの物語としても、クリティカルな一撃に打ちのめされるかもしれない。そんなハードパンチと甘ったる~い要素のバランスが絶妙な作品だ。

外交官の父を持つ金髪碧眼のお嬢様・澤村・スペンサー・英梨々(さわむら・スペンサー・えりり)。裏では18禁同人誌を描きまくっており、ゲーム制作では原画を担当。

外交官の父を持つ金髪碧眼のお嬢様・澤村・スペンサー・英梨々(さわむら・スペンサー・えりり)。裏では、18禁同人誌を描きまくっており、ゲーム制作では原画を担当。

アニメ版では、第1期は主要メンバーが集まり、いよいよ具体的にゲーム制作が始まろうかというところで終わっており、誤解を恐れずにいえば「本気だすのは2期から」である。
純粋にラブコメ的な要素が強かった1期に比べると、2期は作家や絵師としての葛藤や、厳しくなる進行スケジュールのなかでの厳しい判断など、クリエイティブの現場を描く場面が圧倒的に厚みを増してくる展開に。

成績は学年トップという才色兼備・霞ヶ丘詩羽(かすみがおか・うたは)。じつは、超人気のラノベ作家という裏の顔を持つ。茅野愛衣ボイスで発せられる毒舌も、見どころのひとつである。

成績は学年トップという才色兼備・霞ヶ丘詩羽(かすみがおか・うたは)。じつは、超人気のラノベ作家という裏の顔を持つ。茅野愛衣ボイスで発せられる毒舌も、見どころのひとつである。

また、倫也と同じ学校に通う高校生でありながら、いわゆる「同人ゴロ」である波島伊織(はしま・いおり)との価値観の違いによる全面対決もいよいよ本格化。もはや「戦争」といっても差し支えないであろうぶつかりあいにも注目したい。

ただし1期・2期ともに、最初に放送された「0話」は、タイトルに「サービス回」と入っていることからも明らかなように、ほぼサービスカットのみで構成された"上級者向け"の内容。「深夜アニメかよ!!!」といいたくなるテイストは、意図的なものであることをいちおう注意喚起おくことにしよう。

TVアニメ『冴えない彼女の育てかた♭』を観たあとに……

今回、TVアニメ『冴えない彼女の育てかた♭』をさらに楽しみたいアナタに、読んでほしいマンガ作品を紹介しちゃいますよっ。

『冴えない彼女の育てかた』 丸戸史明(作) 守姫武士(画) 深崎暮人(キャラクター原案)

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『冴えない彼女の育てかた』 第1巻
丸戸史明(作) 守姫武士(画) 深崎暮人(キャラクター原案)
富士見書房 ¥580+税
(2013年8月8日発売)

オリジナルの原作はライトノベルだが、コミカライズ版も展開。作画担当は守姫武士。
ライトノベル版に極めて忠実な内容であるため、小説で読むか、コミックで読むかは好みの問題といったところだろう。(ただし、原作は現在12巻まで刊行中だが、コミック版は8巻で完結している。)
アニメの第2期は、5巻以降がベースとなっている。

ちなみに現在は、「ドラゴンエイジ」にて、ヒロインたちの出会いや交流が描かれるスピンオフ作品『冴えない彼女の育てかた Girls Side』が連載中。


『冴えない彼女の育てかた』のほかに、このマンガもおすすめ!

『さくら荘のペットな彼女』鴨志田一(作) 草野ほうき(画) 溝口ケージ(キャラクター原案)

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『さくら荘のペットな彼女』 第1巻
鴨志田一(作) 草野ほうき(画) 溝口ケージ(キャラクター原案)
アスキー・メディアワークス ¥570+税
(2011年10月27日発売)

鴨志田一の同名ライトノベルが原作で、2012年にアニメ化された青春ラブコメ『さくら荘のペットな彼女』。

高校2年生の神田空太は、学園の問題児が集う「さくら荘」に住んでいる。ある日、「さくら荘」に可憐な美少女・椎名ましろが引っ越してくる。
彼女は世界的な天才画家だが、ぱんつすら自分ではけないくらい、生活能力が乏しい少女だった……!
空太は、ましろの「飼い主」として彼女の面倒を見ながら、ゲームデザイナーになるという夢を見つけ、ゲームづくりに励む。

「ゲームづくり」という要素のほかに、アニメに、『冴えない彼女の育てかた♭』にも参加している、松岡禎丞や茅野愛衣らがキャスティングされていることや、「ノイタミナ」の大ヒット作『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』でおなじみの岡田麿里が脚本を担当しているなど、『冴えない彼女の育てかた♭』と何かと縁深い作品である。

アニメ情報:『冴えない彼女の育てかた♭』

■放送情報
フジテレビ:4月13日(木)より24:55~
関西テレビ:4月13日(木)より25:55~
東海テレビ:4月13日(木)より26:15~
テレビ静岡:4月13日(木)より25:35~
テレビ西日本:4月13日(木)より25:55~
サガテレビ:4月14日(金)より24:55~
秋田テレビ:4月13日(木)より25:20~
さくらんぼテレビ:4月13日(木)より24:55~
テレビ熊本:4月13日(木)より25:45~
鹿児島テレビ:4月13日(木)より26:05~
福島テレビ:4月13日(木)より25:55~
テレビ新広島:4月13日(木)より26:00~
テレビ愛媛:4月13日(木)より25:30~
新潟総合テレビ:4月13日(木)より25:45~
仙台放送:4月13日(木)より26:10~
岩手めんこいテレビ:4月13日(木)より24:55~
北海道文化放送:4月16日(日)より25:50~
長野放送:4月18日(火)より25:55~

※放送時間は予告なく変更になる場合があります。

■CAST
安芸倫也:松岡禎丞
加藤恵:安野希世乃
澤村・スペンサー・英梨々:大西沙織
霞ヶ丘詩羽:茅野愛衣
氷堂美智留:矢作紗友里
波島出海:赤﨑千夏
波島伊織:柿原徹也
ほか

■STAFF
原作:丸戸史明(ファンタジア文庫/株式会社KADOKAWA)
キャラクター原案:深崎暮人
監督:亀井幹太
副監督:川越崇弘
シリーズ構成・脚本:丸戸史明
キャラクターデザイン:高瀬智章
総作画監督:高瀬智章・栗原優・福地友樹
美術監督:吾田愛美
美術設定:成田偉保
色彩設計:ホカリカナコ
撮影監督:戸澤雄一朗
編集:齋藤朱里
音響監督:藤田亜紀子
音楽:百石元(F.M.F)
制作:A-1 Pictures

■主題歌
オープニング主題歌「ステラブリーズ」(春奈るな)
エンディング主題歌「桜色ダイアリー」(妄想キャリブレーション)

■公式サイト
http://www.saenai.tv/

■公式Twitter
@saenai_heroine



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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