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【7月の「このマンガがすごい!」ランキング オトコ編】『ブラック・ジャック創作秘話』の著者の新作は“あの”佐村河内守氏も登場!? オトコ編第1位は……

2016/06/20


第4位(112ポイント)

『はじまりの竜とおわりの龍』 海人井 槙

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『はじまりの竜とおわりの龍』
海人井 槙 小学館

大水の後の世界をさまよう男女と老人。古来から龍を育ててきた「竜使いの里」が、その力を恐れる権力者らに襲われる。飢えと貧しさに苦しむ“雨の降らぬ村”をおとずれた「雨ふらせ」の男など、古代アジアを思わせる世界を舞台に、竜と龍と人とをめぐる4編のエピソードが展開する。

様々なものに姿を変える超生命体の「竜」と人から産まれ出る「龍」という、2つの文字を持つ言葉を巧みに設定に織りこんだ、斬新なファンタジー短編集。
「月刊IKKI」の最後にして最大級の新星と名高い著者によるファンタジー世界に酔いしれましょう!

オススメボイス!

■竜・龍の存在感や“気”のようなものが、すみずみまで満ちた世界に呑みこまれてしまう(卯月鮎/書評家・ゲームコラムニスト)
■「月刊IKKI」最期の新人にして最高傑作! 架空の存在の龍を想像通りかそれ以上のクオリティで肉づけし、生々しい人間の生と、壮大な歴史観をもって物語を綴っている。マンガ好きすべての人に読んでもらいたい!(太田和成/あゆみBOOKS五反田店コミック担当)
精緻な画風と異世界の構築力に目を奪われた。このマンガ家の今後の成長と活躍を見届けたくなった(稲垣高広/ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人)
■「IKKI」最後の直系と呼ぶにふさわしい実力作家。これからも大きい世界観の作品を描き続けてほしい。(早川博志/恭文堂コミッククラフト店)

「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!


第5位(106ポイント)

『疾風の勇人』 大和田秀樹

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『疾風の勇人』
大和田秀樹 講談社

終戦からわずか2年後の1947年。復興ととのわざるヤミ市に降り立ち、百戦錬磨のヤミ屋たちと互角以上に渡りあって税金を徴収してのけた大蔵次官・池田勇人。
勇人はライバルにして相棒の大蔵次官・佐藤栄作とともに、占領政策を牛耳る連合国軍最高司令官総司令部=GHQから日本の政治を取り戻すため、昭和の名宰相・吉田茂のもとにはせ参じる。

麻雀マンガやガンダムマンガで知られる著者作者が送る新しいテーマは、なんと近現代日本!?
政治という一見ドロドロした世界を大和田秀樹流ともいうべきテイストで、ユーモラスにアツいマンガに仕上がっています!

オススメボイス!

■『ムダヅモ無き改革』で麻雀と政治家を組み合わせた異端のマンガを描いていた大和田秀樹が、池田勇人を主人公に独自の戦後史を描いた作品。登場人物のほとんどが実在の人物でありながら、そこらのマンガの登場人物よりも何倍もキャラが立っているというのが恐ろしい(犬紳士/養蜂家)
■「所得倍増計画」で有名な池田勇人を主人公にした大和田秀樹の歴史マンガ。同作者による『「ガンダム」を創った男たち』ほど無茶な改変はないけれど、随所に大和田節を見せつつ、わかりやすい歴史マンガになっています(山本浩平/まんだらけうめだ店コミックスタッフ)
■実在政治家をネタにした『ムダヅモ無き改革』、実在人物をモデルにした『「ガンダムを創った男たち』、これらを合わせたメソッドを、高度経済成長期を作り出した男、池田勇人を主人公にした歴史政治マンガに投入したらこうなった。史実ベースでありながら、強力な演出によってぐいぐい引っ張っていく(soorce/オヤジ漫画系ブロガー)
■『小説吉田学校』以来の政治物語の名作になる可能性に賭けたい。しかし、途中で登場人物達が麻雀を打ち始めて変な方向に行く可能性も、なくはない。このスリルがたまらない。(境 真良/国際大学GLOCOM客員研究員・経済産業省国際戦略情報分析官(情報産業))
■この時期を描いたマンガ、それも政治劇というのは、じつはそんなにないのではないか。たしかに素材としては魅力的なのだが、時代劇というには新しい。何しろ作中人物から直接に地続きのところに我々は立っているのだ、取り扱いも難しかろう。そのあたりの事情いっさいを快刀乱麻にさばく手際が、じつにみごとだ。荒々しい筆致に潜む繊細な視線は大和田秀樹ならでは。一歩踏みこんだ新しい時代劇のありようを見ている、そんな快感がある(raven/ディレッタント)


第6位(76ポイント)

『アオイホノオ』 島本和彦

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『アオイホノオ』
島本和彦 小学館

1980年代初頭。大作家(おおさっか)芸術大学映像計画学科に通う大学生・焔燃(ホノオ・モユル)は漫画家を目指すアツい男。
「小学館新人コミック大賞」で佳作を受賞した焔だったが、さっそく立ちはだかるマンガ界の厚い壁。“ひとかどの漫画家”への道はまだまだ長くて遠い!?

いよいよプロデビュー間近という焔に、読者も熱視線!

オススメボイス!

■当時の熱が伝わってくる。アマチェアの口だけだったホノオが洗礼と挫折を味わいつつだんだんとプロになってくるのがおもしろい(八戸/4コマオブザイヤー主催)
ホノオくんの思考や感情や反応がいつもながら抜群におもしろい。手塚治虫カレンダーと張り合ってホノオモユルカレンダーを作るなんて、拍手したくなるほどケッサクなエピソード!(稲垣高広/ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人)
■やらない理由を探していたホノオくんもついに漫画家としての第二歩、三歩を歩みだし、いつの間にか15巻。「ちゃんと読めば、同年代なら笑わざるをえない」という心の声に、ホノオくんの成長をみる思い(マクガイヤー/ブログ「冒険野郎マクガイヤー」管理人/ニコ生主)


第6位(76ポイント)

『兎が二匹』 山うた

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『兎が二匹』
山うた 新潮社


自殺を繰り返す不老不死の女性・すずと、彼女と生きていくことを望む恋人のサク。
2人が訪れた土地が、すずを死にかりたてる強烈な記憶が刻まれた場所だったことを知り、彼女はついに確実に死ぬ方法を実行するが……。

死なない女性と彼女を死なせることだけが愛情表現といういびつな関係の2人が歩む絶望と愛の物語。第1巻から読者に衝撃を与え続けた本作が、早くも完結です。

オススメボイス!

■物語は終わっても、不老不死の彼女の生は続いていく。ずしりとしたおもりが心にぶら下がるような全2巻(KT./マンガと装丁の紹介ブログ『良いコミック』管理人)
■全2巻でスパッと終わる心地よさと深淵なるエンディング(奈良崎コロスケ/博奕・マンガ・映画の3本立てライター)
■特殊すぎる主人公の行動原理を明かしていく2巻は、女の子同士の友情と哀しい別れ、ヒロシマの悲劇が語られ泣きそうになった。構成がうまくて読ませる。ハッピーともアンハッピーともとれる、余韻が残るラストも高く評価したい(和智永 妙/ライターたまに編集)
■2巻で完結。いい意味で期待を裏切るエピローグ感(加山竜司/フリーライター)

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単行本情報

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