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【ランキング オトコ編】夏だから青春時間旅行! 8月の「このマンガがすごい!」ランキング(6/1~6/30発売)

2014/07/22


第4位(104ポイント)

『惡の華』 押見修造


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『惡の華』
押見修造 講談社

出来心でクラスの美少女・佐伯奈々子の体操着を盗むところを嫌われ者の仲村佐和に目撃された春日高男が、佐和と付き合うことになりながらも、彼女の無茶な要求に翻弄され――。なんて物語のはじまりのエピソードも、ずっと昔に思える。 第7巻からは埼玉県に引越し、高校生活を送る春日。美少女・常磐文と出会ったことから別れたはずの仲村を思い出し……。新たなる展開を迎えて、第11巻でついに完結を迎えてランクイン。
思春期特有の、現実社会に対する閉塞感や自己認識への迷いなど、誰もが思春期に感じる漠然とした不安定さが読者の共感を呼びました。驚愕のクライマックスにも言及する人も多かったようです。

オススメボイス!
「うわー、終わった!」と興奮しました。いや、早く終わってほしいとかじゃないんですけど、どうやって終わるのか、終われるのか、1巻から気になっていたので(かとうちあき/「野宿野郎」編集長【仮】)
■55話で最終回ならキレイなお話なんですが、やはりそうは終わらないのが『惡の華』だよな~と思いました(もみちゃん/インターネットカフェコミック担当)
■堂々完結、作者の代表作となった『惡の華』は賛否両論のクライマックス。誰もが抱える思春期の“アレ”に真っ向勝負を挑み、いきついた先に括目せよ。(奈良崎コロスケ/漫画、映画、博奕の3本立てライター)
「これで完結なの?」そんな想いは、きっとほとんどの人が抱いたであろう。読む者が真っ白な灰になれるような最終回を人は望む。この世に真実の答えなどないが、悩みながらも我々はまた過去を想い、今日を生きて、明日を迎えるのだ。『あまちゃん』ロス=「あまロス」、なんて言葉がありましたが、そっくりそのまま現在「『惡の華』ロス」な俺は、心の人生の迷子にならないよう、しっかと今日を生きていきたい(今村方哉/レコード会社勤務)

「インタビュー」でのご紹介は、コチラ



第5位(88ポイント)

『僕だけがいない街』 三部けい


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『僕だけがいない街』
三部けい KADOKAWA/角川書店

過去のある時間まで時間が巻き戻る「再上映(リバイバル)」という超常現象を何度も体験していた売れない漫画家・藤沼悟は、ある時「小学校時代」まで飛ばされてしまう。彼は、自分の記憶に封印されていた同級生女子・雛月加代の誘拐・惨殺事件を思い出し、彼女を“未来”から救い出そうとあがく。
最新第4巻で悟は加代を救い出すことにいったんは成功したものの、彼の母親殺しや事件そのもの真相など、いまだ明らかになっていない謎の数々が! 早くも次の展開を期待する声が高まっています。

オススメボイス!
■ほっと一息。未読なら、このタイミングで1~4巻を一気に読むのがベスト(卯月鮎/書評家・ゲームコラムニスト)
■過去編で雛月を救ってホッとしても、問題の根本解決になっていない絶望感(加山竜司/フリーライター)
■三部作品は、それ自体よくできているのと、着地点が見えないのとで、ひきずられる(辻真先/ミステリ作家・アニメ脚本家)
■物語と展開に、ただただ圧倒される。この作品の前では、すべての評論はまやかしでしかない(kaito2198/海外翻訳者、富野由悠季研究家)

「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ

「インタビュー」でのご紹介は、コチラ



第6位(82ポイント)

『夜よる傍に』 森泉岳土


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『夜よる傍に』
森泉岳土 KADOKAWA/エンターブレイン

眠ることのできなくなったカメラマンのサトルは、日課となった深夜の散歩中に少女・美琴に出逢う。彼女は、いかに朝を迎えるかについて描かれた『夜をさがして』という絵本を読んで以来、夜にしか目が見えなくなっているという……。
抒情的なストーリーテリングもさることながら、絵画を思わせるタッチが注目され、手にとって読みたいマンガという評価を受けました。

オススメボイス!
■アートっぽいのに不思議なほど読みやすい、胸に沁みいる素敵な寓話。水で描き墨を落とし、細かいところは爪楊枝や割り箸をもちいるという独特の画法にも驚嘆。印象的な装丁もすばらしい(川原和子/マンガエッセイスト)
■デビュー単行本『祈りと署名』に驚かされて以来、超注目しています。独特の、絵画的な絵……しかし絵の世界に溺れないマンガ表現のよさに、マンガの可能性を感じます(粟生こずえ/編集者・ライター)

「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ



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