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『贄姫と獣の王』(友藤結)ロングレビュー! 自由な生贄と心優しい魔王、2人が織りなすは運命の恋物語

2016/07/09


話題の“あの”マンガの魅力を、作中カットとともにたっぷり紹介するロングレビュー。ときには漫画家ご本人からのコメントも!

今回紹介するのは『贄姫と獣の王』

『贄姫と獣の王』著者の友藤結先生から、コメントをいただきました!

著者:友藤結

こういった形で作品を紹介していただけて非常に光栄です。
すでに読んでくださった方にもこの機会に読んでみようと思ってくださる方にも楽しんでいただけるように今後もがんばっていきたいです。

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『贄姫と獣の王』第1巻
友藤結 白泉社 ¥429+税
(2016年5月20日発売)


自らの背負った運命を、ある意味で“諦めた”者同士が出会う。

片方は生贄の人間の少女、サリフィ。彼女は最初から生贄として育てられたという人生を背負う。
片方は皆に恐れられる、人を喰らう魔族の王。彼は、王族としてあってはならない秘密を背負う。
そして今、彼ら2人が特別な絆で結ばれ始める。

マイナス同士を掛けあわせるとプラスになるように、2人での新たな“生”を生き始める――。

人間と人間以外の交流と恋愛を描く“異種族もの”は、いまや、いちジャンルとして確立する勢いで、高い人気を博している。
そのなかでもこの『贄姫と獣の王』は、オビにもあるようにまさに「異種ロマンス決定版」というべき作品だ。

舞台となるのは、瘴気漂う禁忌の地。
人を食す異形の魔族たちと、それを統べる王の住む世界だ。近くにある人間の国とはいまだいざこざが絶えず、人間は魔族を恐れ、魔族は人間を汚れた者として忌み嫌っている。

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さて、魔族の王のもとに差し出された99人目の生贄、サリフィ。
彼女は王を前にしてもおびえることなく、「私はここであなたに食べられておしまい」だと淡々と語る。
王は、生贄を喰らう供儀(くぎ)の行われる“天啓”の夜までサリフィをそばに置くことにする。

サリフィはじつにフリーダム。
大きな獣の王を前にしてもまったく臆せず、鎖をつけたままで城中を探索し、楽しく日々を送っている。
見張りのキュクとロプスという魔族もあっという間に味方につけ、目を見張る大胆さで行動する。
だがその自由な様子が、王にも読者にも、心地よい。

たとえばこの花畑の場面。

花冠を王様にあげるサリフィ。花と王様の取りあわせにもなごむが、王とサリフィのサイズ差も絶妙なバランス。

花冠を王様にあげるサリフィ。花と王様の取りあわせにもなごむが、王とサリフィのサイズ差も絶妙なバランス。

王とサリフィの心が通い始めた頃に、“天啓”の夜がやってくる。
正装をさせられたサリフィが生贄として捧げられる日だ。
祭壇の間で待っていたサリフィだが、彼女の前に現れたのは王ではなく、王を討とうとする謀反人だった。
サリフィもまた殺されそうになる寸前、彼女を助けに入ったのは――。

単行本情報

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