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【あのアニ番外編】2016年、注目のオリジナルロボットアニメを総特集!! 

2016/09/28


もうすっかり秋めいて、暑かった夏はどこえやらな今日この頃……否!! 季節は変わっても“あるアニメ”が今年はずっと熱いんです!!
現在、様々なアニメが放送されていますが、そのなかでも注目なのが……
「ロボットアニメ」!

「ロボットアニメ」といえば王道中の王道!! アニメのなかのアニメ!!
いつの時代でも様々な「ロボットアニメ」作品が多数登場し、アニメ史に残るムーブメントを起こすほど、アニメファンを魅了してきました。そして今年は、特に要注目の「ロボットアニメ」がたくさんあるじゃありませんかッ!?

今回、放送中のものから、秋に放送開始のもの、さらに劇場版を控えているものから放送10周年をむかえたものまで、「このマンガがすごい!WEB」ならではのおすすめマンガ情報も加えつつ、特に注目のロボットアニメ作品をピックアップ! さっそくご紹介していきます!!

2016年注目の、ロボット&メカアニメ話題作を一挙にご紹介!! 

Notキラキラ! Yesギラギラ! リアルな泥くささとハードな世界観に病みつき
『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』
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©創通・サンライズ・MBS

埃と錆がよく似合う泥くさい世界観、殺るか殺られるかのシビアなドラマ、鹵獲した敵機のパーツを装着し、少しずつ形状が変化していくモビルスーツ、装甲の隙間から覗くむきだしのフレーム、ビーム兵器ではないリアルな兵器群などなど、渋すぎる設定が話題となった『ガンダム』シリーズ最新作『鉄血のオルフェンズ』。その第2期が10月より放送開始予定だ。

『ガンダム』シリーズには、常に一定数の「泥くさい世界観のガンダムが見たい」「リアルな戦争ドラマが見たい」という、リアル至上主義(というのも非常にあいまいな表現だが……)なファンが存在している。本作は、上記要素を網羅する、こだわり派のガンダムファンも納得の仕上がりとなっている。
さらに戦うことでしか生きることができない少年兵たちが、自分たちの生きる場所を勝ちとるためにガンダムに乗りこみ戦い続けるという、血なまぐさく、スリリングなドラマが展開。その点でも、従来の『ガンダム』シリーズとは一線を画す野心作といえるだろう。
また、フレームという共通規格の上に装甲をかぶせることでモビルスーツの差別化を図る、というメカ設定のおかげで、敵のパーツを回収し、とりつけることでパワーアップするガンダム、というガンプラ改造がはかどりそうなシチュエーションが頻発。そんな設定を用意されたら、思わず「俺ガン」(オリジナル設定のガンプラ)をつくりたくなるじゃないか!

というわけで、アニメとしてもドラマ展開を楽しむことができるし、ロボット燃えな視聴者も妄想を刺激される設定のおかげでガンプラづくりに精が出てしまうという点でうれしい悲鳴が止まらない、一粒で何度もおいしい作品なのだ。

第1期ではクライマックスで、多くの団員たちが死んでいくという展開や、主人公・三日月が勝利のために肉体を犠牲にするというヘビーすぎる展開で視聴者を驚かせてくれた本作だが、きたる第2期ではどんなドラマが描かれるのだろうか。
ますますヒーローロボ然としたデザインとなった主役モビルスーツ・ガンダムバルバトスルプスや、新勢力のモビルスーツなど、搭乗するモビルスーツにも期待が募る!

<アニメ情報>
2016年10月2日より毎週日曜午後5時~MBS・TBS系列全国28局ネットにて放送開始
出演:河西健吾、細谷佳正、梅原裕一郎、内匠靖明、寺崎裕香、金元寿子、櫻井孝宏ほか/監督:長井龍雪/アニメーション制作:サンライズ
★アニメの公式HPはコチラから!


『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の世界観をさらに楽しみたい方は、
こちらのマンガがオススメ!

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『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第1巻
(画)礒部一真 (作)矢立肇、富野由悠季 KADOKAWA ¥580+税
(2016年2月24日発売)

アニメのコミカライズ版は現在「ガンダムエース」で連載中。今年、第1巻が発売。コミカライズを担当する礒部一真が描く迫力のメカアクションは、アニメに劣らないクオリティでドキドキが止まらない!

ザンネンな少年少女が地球を救う!? 11月には劇場版が公開!
『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』
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©2016 創通・フィールズ/MJP製作委員会

それぞれ秀でた能力を持ってはいるもののチームワークが悪く、常に総合成績は最悪。そんな「ザンネン5」(その後6に)ことチームラビッツの面々が、戦闘用デバイス「AHSMB(アッシュ)」を駆り、人類と異星人・ウルガルとの戦争に参戦。最初は未熟な戦士だった少年たちが、友情や仲間との別離を経て戦士として成長していく様子を描く、まさに王道SFロボットアニメな本作。
見どころは、CGで描かれたロボットがハイスピードで動く爽快感と、けれん味あふれる演出の融合である。
近年はCGでメカを描写する作品も多くなってきたが、どこかモッサリしているというか、手書きメカに比べてキレが足りないというか……。しかし、本作はそんな印象を180度変えてしまうようなスピーディな空間戦闘が展開。しかもただスピーディなだけではなく、様々な機能を持つ各機体の活躍であったりパワーアップであったり、超強そうな敵との激しいバトルであったり……。とにかく熱いバトルが多数描かれるのだ。

その集大成が、第18話「都市学園防衛戦(後篇)」である。
主人公たちの母校を守るべく、ラベンダーの花びらが舞い散る地上で、ウルガルの戦士・クレイン操るロボットと地上戦を繰り広げる、主人公ヒタチ・イズルが乗る機体「レッド・ファイブ」。美しい背景のなかで死闘を繰り広げるロボットというミスマッチなビジュアルのインパクトもさることながら、チームラビッツメンバーが各機体の特性を生かしたチームワークでクレインを追い詰めていく様は、じつに痛快。
「とにかくカッコよくて熱いロボットバトルを!」というスタッフの意気込みがひしひしと伝わってくる神回となっているのだ。
もちろんその意気込みは、全24話いたるところにちりばめられており、特に後半にいけばいくほどテンションはぐいぐい上昇していく。

そんな本作だが、11月4日(金)にはオリジナル劇場版の公開を控えている。その公開に向けて、9月29日(木)22時からニコニコ生放送で、26時からBS11で、完全新作の第25話「未来への翼」と、メインキャストから日笠陽子と井口裕香が出演する特別番組が放送される。
よりパワーアップしたロボットアクションに期待せざるをえない!

<アニメ情報>
『劇場版マジェスティックプリンス』11月4日(金)公開<2週間限定上映>
BS11で毎週木曜26:00~27:00、ニコニコ生放送で22:00~23:00「マジェスティックアワー」として毎週2話ずつ放送中
出演:相葉裕樹、浅沼晋太郎、日笠陽子、井口裕香、池田純矢、渡辺明乃、東地宏樹、沢城みゆき、伊藤静、浅野真澄、野島裕史、鳥海浩輔、緑川光ほか/監督:元永慶太郎
★アニメの公式HPはコチラから!


『銀河機攻隊マジェスティックプリンス』の世界観をさらに楽しみたい方は、
こちらのマンガがオススメ!

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『マジェスティックプリンス』第1巻
創通/フィールズ(企画・原作) 綾峰欄人(マンガ構成) 新島光(作画)
小学館クリエイティブ ¥520+税
(2012年12月5日発売)

こちらはアニメ本編と同じ世界観ながらも、完全オリジナルストーリーで展開! 『GetBackers-奪還屋-』でおなじみの綾峰欄人がマンガ構成に携わっているのにも注目したい!
●「月刊ヒーローズ」にて連載中
●単行本第11・12巻2ヵ月連続刊行中! 最新コミックス第12巻10月5日(水)発売!

★現在、オリジナルノベルが「このマンガがすごいWEB」で連載中! さらに9月14日(水)には単行本も発売!! くわしくはコチラをチェック!

今年で10周年を迎えた人気作! 夏が終わった先に待つ衝撃の「ループ」、
そして交錯する「想い」と「痛み」『ゼーガペイン』
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©サンライズ・プロジェクトゼーガADP

千葉舞浜近郊に暮らす高校生キョウは、奈緒の転校生シズノに導かれて廃墟が広がる異世界に転送され、そこでホロニックローダー・ゼーガペインアルティールのパイロットとして敵と戦うことになる。「バーチャルゲームの世界でロボットを操縦している」と思いこみ幾度かの戦いを経験するキョウだが、徐々に自分たちの生きる日常と異世界に疑問を抱き始める。

ハードなSF設定でなかなかしびれる本作ではあるが、その一方で甘酸っぱい青春ドラマも見どころ。思春期の男女にとってひと夏の思い出は一生もの。時には恋人同士になったりもしちゃうものだ。本作でも、キョウと幼なじみの少女・リョーコとの淡い恋愛模様も描かれるものの、夏の終わりに“ある出来事”が起きてしまう運命にある。このいかんともしがたいシチュエーションが実に切なく、見る者の心を揺さぶるのである。
ロボットアニメ的にも、パイロットの特性にあわせてチューニングされたゼーガペインが登場したり、発光する装甲の幻想的なビジュアルなど見どころは多々。また、熱血キャラでありながらわりと知性を感じさせるキョウのキャラクターも、『マジンガーZ』の兜甲児(かぶと・こうじ)を思わせる(じつは甲児は、NASAの研究員になるくらいには頭がいいんだぞ!)。最終話のロケットパンチも、もしかしたらそういう含みがあるのかも……?

ちなみに今年は『ゼーガペイン』10周年ということで、BD-BOXが8月31日に発売されたほか(この発売日の設定も粋である)、10月15日よりテレビシリーズの映像をもとに再構成された劇場用作品『ゼーガペインADP』が公開される予定だ。新キャラクターも登場するとのことで、どのようなドラマが描かれるのか気になるところだ。

<アニメ情報>
出演:浅沼晋太郎、花澤香菜、川澄綾子、朴璐美、牧野由依、渡辺明乃、坪井智浩、柿原徹也、戸松遥、甲斐田裕子、久野美咲/監督:下田正美/アニメーション制作:サンライズ
★アニメの公式HPはコチラから!


『ゼーガペイン』の世界観をさらに楽しみたい方は、
こちらのマンガがオススメ!

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『ゼーガペインアンソロジー―サンライズ公式ストーリー』
(画)矢吹豪ほか (作)矢立肇、伊東岳彦 KADOKAWA ¥1,100+税
(2006年12月27日発売)

2006年、「コミック電撃大王」8月号より3ヶ月連続掲載された矢吹豪による『ゼーガペイン外伝:AI AlWAYS』が単行本化された本作。矢吹豪以外にも、作家が多数参加しており、『ゼーガペイン』愛たっぷりの1冊となっている!

ロボットアニメ好きの心をくすぐるエッセンスが満載!
『アクティヴレイド -機動強襲室第八係-2nd』
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©︎創通・フィールズ・フライングドッグ/ACTIVERAID PARTNERS

先日、2ndシーズンの最終回を迎えた本作だが、ぜひ紹介したい!
性格や素行に難がありながらも一芸に秀でたプロフェッショナルたち。そんな面々が集い、それぞれのスキルを活かして様々な事件を解決するという、『太陽にほえろ』や『Gメン’75』をほうふつとさせる往年の刑事ドラマテイストと、『宇宙刑事』シリーズをはじめとするメタルヒーロー要素が融合! 大人が見ても楽しめる、骨太な作風が魅力の本作。

強化装甲・ウィルウェアを使った犯罪に対抗すべく、警察もまたウィルウェアで事件に対抗するチーム・第五特別公安課第三機動強襲室第八係、通称「ダイハチ」を組織。そこに所属するメンバーたちの、様々なしがらみや政治闘争、はたまた人間関係に翻弄されつつ治安を守ろうと奮闘する姿が描かれる。
ここまでの説明でおわかりだと思うが、本作は厳密にはロボットものではなく、「パワードスーツもの」である。しかし、随所にロボットアニメ好きのツボをついた演出やエピソードが盛りこまれているのだ。

まず、本作を手掛ける谷口悟朗監督作品『コードギアス 反逆のルルーシュ』に登場した人型ロボット兵器・ナイトメアフレームを思わせる、足に装着されたローラーで高速走行するウィルウェアが登場したり、80年代のロボットアニメよろしくバイクから人型に変形するウィルウェアなど、元ネタを知っていれば思わずニヤリとしてしまう演出に注目だ。
また、1stシーズン第6話はウィルウェアの台頭によって、過去の遺物となってしまった巨大人型重機(つまり巨大ロボット)への夢を追いかけ続ける老人たちが大奮闘するエピソードが描かれる。この回の絵コンテを手掛けたのは、『破邪大星ダンガイオー』『冥王計画ゼオライマー』『戦え!イクサー1』など80年代のOVAロボットアニメの監督を多数務めた平野俊貴。また作画監督にロボットアニメのパロディネタでは欠かせないアニメーター・山根まさひろが参加。迫力のロボットバトルを描いている。

このように、新旧のロボットアニメファンなら思わず二度見、三度見してしまう要素満載。これを見ずにいるのはもったいない!

<アニメ情報>
1stシーズンから連続してAT-Xで放送
出演:島﨑信長、櫻井孝宏、小澤亜李、石上静香、田村ゆかり、倉田雅世、大川透、田中あいみ、鳥海浩輔、新井里美、速水奨、大西沙織、緑川光、大原さやか、花江夏樹、相坂優歌、村田太志、黒沢ともよ/総監督:谷口悟朗、監督:秋田谷典昭/アニメーション制作:プロダクションアイムズ
★アニメの公式HPはコチラから!


『アクティヴレイド -機動強襲室第八係-』の世界観をさらに楽しみたい方は、
こちらのマンガがオススメ!

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『アクティヴレイド―機動強襲室第八係― 』第1巻
植田耕平 集英社 ¥400+税
(2016年9月2日発売)

「少年ジャンプ+」で連載されていたコミカライズ版はついに9月、単行本が発売! 序盤はアニメと同じストーリー展開ながらも、細部や第8話以降からの展開でマンガオリジナルの展開を見せている点も注目だ。

ご紹介した今注目の「ロボットアニメ特集」はいかがでしたか? 時代をこえてもなお進化し、愛され続ける「ロボットアニメ」。今後も注目していきたいですね!

「このマンガがすごい!WEB」では、「ロボットアニメ」のみならず、話題のアニメ作品をドンドン紹介していきますので、ぜひこちらもチェックしてください! アニメ紹介企画「あのアニ」の記事が見たい方はコチラから♪



<文・有田シュン>
ライター、編集者。著書に『アウトサイダー・プラモデル・アート 青島文化教材社の異常な想像力』『よみがえるケイブンシャの大百科[完結編] 』。編著に『KOWLOON'S GATE ARCHIVES』

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