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『エレガンスパパ』 カラスヤサトシ 【日刊マンガガイド】

2014/11/11


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『エレガンスパパ』
カラスヤサトシ 秋田書店 ¥ 562+税
(2014年10月20日発売)


「キモかっこわるい」のキャッチフレーズで、非モテ独身男の星と謳われたカラスヤサトシの育児マンガ。
いきなり結婚して、子どもまで作りやがって、もはや立派なリア充じゃん! と、お怒りのご同輩諸君も、ご安心あれ。パパになろうと、カラスヤサトシはやっぱり、カラスヤサトシだ。

まったく同じポーズで寝る母娘を見て「まだリンクしてるのは当たり前かー」「そういやこういうロボットアニメあったなー、操縦者が動くとロボットも同じように動くやつ!!」と感心したり、おむつを真空パックで処理するデパートのゴミ箱に「これがかっこいいの!!」「1個記念にもらいてー」と発揮したり。ガチでイクメンとして奮闘する随所で、いちいち挿入される自虐&オタクネタが、なんともリアルでおかしい。
キッズ施設で意地悪される我が子を見て、自分のトラウマを芋づる式に思い出して悶絶するくだりには、育児とは自分の過去と向き合う行為でもあるのだなぁと納得。
そういう意味では、彼のように徹底した自己懐疑&自己憐憫の人こそ、育児に向いているのかも!?と思ったり。

新生児時代から子どもの様子が順を追って描かれているので、意外と実用性も高いが、子どもができたからこそ知りうる孤独、『おのぼり物語』あたりに通じる、ぽつんとした抒情や哀愁もしっかりと描かれている。
たんなる育児モノでは終わらない、味わい深い一冊だ。

 

<文・井口啓子>
ライター。月刊「ミーツリージョナル」(京阪神エルマガジン社)にて『おんな漫遊記』連載中。「音楽マンガガイドブック」(DU BOOKS)寄稿、リトルマガジン「上村一夫 愛の世界」編集発行。
Twitter:@superpop69

単行本情報

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