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1月15日は軍艦島閉山の日 『軍艦少年 』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/01/15


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

1月15日は軍艦島閉山の日。本日読むべきマンガは……。


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『軍艦少年』第1巻
柳内大樹 講談社 ¥619+税


1974年1月15日、長崎県長崎市端島(通称「軍艦島」)の炭坑が閉山された。きょうは「軍艦島閉山の日」である。
最盛期には5,000人以上の島民が暮らしており、島内だけで都市機能が完結していたのは有名な話。その人口密度は東京23区よりもはるかに高かったという。

軍艦島はその外観もさることながら、廃墟マニアのあいだでも人気が高かった。
そして映画『007 スカイフォール』(2012年公開)の舞台セットのモデルになったり、実写映画『進撃の巨人』(2015年公開)のロケ地になるなど近年も話題に欠くことはなく、2015年7月に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」のひとつとしてユネスコ世界遺産に登録されたのも記憶にあたらしい。

そんな軍艦島が登場する作品が、柳内大樹『軍艦少年』だ。

主人公・坂本海星(さかもと・かいせい)は、軍艦島が見える長崎の街に暮らす高校生である。
母を亡くしたばかりの海星は、すさんだ心を剥きだしにしたまま喧嘩に明けくれていた。海星の父もまた、最愛の妻を失った虚脱感から茫然自失の日々を送る。

自暴自棄な暴力の行使が招く負の連鎖と、傷ついた少女・結との出会いにより、海星は大きな危険に巻きこまれていく。
そして海星は、両親が生まれ育った軍艦島に「宝物」があると聞かされるのであった。

全編を通じて見れば母を失った父子の「喪失と再生」が描かれているのだが、なにしろその「喪失」部分をじつに丹念に描くところが、ヒリヒリとして痛い。また、海星に絡んでくる田舎ヤンキーのトッポい感じがイヤで仕方ない(褒め言葉)。

バイオレントなヤンキーマンガとしても読めるし、「喪失と再生」の物語としても読める。
「過去の遺物」である軍艦島に何を重ねあわせるか、そんな暗喩に頭をめぐらせながら読み進めたくなる作品である。



<文・加山竜司>
『このマンガがすごい!』本誌や当サイトでの漫画家インタビュー(オトコ編)を担当しています。
Twitter:@1976Kayama

単行本情報

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