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1月25日は「天和の大火」が起きた日 『ガラスの仮面』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/01/25


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

1月25日は天和の大火が起きた日。本日読むべきマンガは……。

GLASSnoKAMEN_s35

『ガラスの仮面』第35巻
美内すずえ 白泉社 ¥429+税


1683年1月25日(天和2年12月28日)は、江戸の大火事「天和(てんな)の大火」が起きた日。
この火事は「八百屋お七」と呼ばれる少女の凶行のきっかけとなったことから「お七火事」の名でも知られている。

まるでお七が起こした事件であるような呼び名だが、この事件においてのお七は故郷を大火によって焼き出された純粋な被害者なのだ。
しかし、この火事を発端にお七の人生は狂ってしまう。お七は避難先の寺で出会った寺小姓と運命的な出会いを果たし、恋仲へと発展。その後、店の修理がひと段落ついたことで避難生活も終焉を迎えるが、男への慕情は一向に消えないままだった。
思いつめたお七は、ふたたび江戸に大火を起こせば男性と再会できるかもしれないと考え、自宅を放火する。
火災は素早く消し止められたものの、大罪を犯した咎を責められ、火刑に処されてしまう……。

見ようによっては身勝手な犯罪者だとも言えるはずだが、恋愛に人生をかけるほどの一途さが民衆の共感や同情を呼び、お七の波乱の人生模様は、文学、演劇など、様々な創作物のモチーフとして使用された。
美内すずえの描く演劇マンガのベストセラー『ガラスの仮面』にも「八百屋お七」が劇中劇として登場しているのも、その内のひとつ。

伝説の演劇「紅天女」の主演の座を狙う主人公・北島マヤとそのライバル・姫川亜弓は、紅天女にゆかりの地・紅梅村で風、火、水、土という4つの概念をテーマにしたエチュード(即興劇)で競いあうことになるのだが、2つ目のテーマ「火」において、マヤは八百屋お七の心に燃え盛る破滅的な情熱を「火」として表現したのだ。

また、「八百屋お七」は、過去に紅天女の主演女優であったマヤの師・月影千草も演じたことがある因縁深いモチーフであることや、このエチュードによってマヤはみずからの恋愛体験不足を実感し、それまで以上に恋愛を意識する発端となるなど、『ガラスの仮面』における重要な鍵となっているところにも注目だ。

現実では危険な現象である火事も、マンガならば安全に鑑賞することができる。
しかし、空気が乾燥しているこの時期、読者の皆様にも火の扱いには充分に気をつけていただきたい。



<文・一ノ瀬謹和>
涼しい部屋での読書を何よりも好む、もやし系ライター。マンガ以外では特撮ヒーロー関連の書籍で執筆することも。好きな怪獣戦艦はキングジョーグ。

単行本情報

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