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9月14日は「セプテンバーバレンタイン」 『東京タラレバ娘』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/09/14


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

9月14日はセプテンバーバレンタイン。本日読むべきマンガは……。


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『東京タラレバ娘』 第4巻
東村アキコ 講談社 ¥429+税


9月14日はセプテンバーバレンタイン。TBSラジオの「パック・イン・ミュージック」が発祥といわれるこのイベントは、女から男に別れを切りだす日だ。

ホワイトデーからちょうど半年、バレンタインデーをきっかかけにつきあい始めたカップルのラブラブ具合もぼちぼち落ちついてくる。
女にとっては、男の嫌な部分が見え始めてくる時期。なるほど、理にかなっているような気がしないでもない。

では、どのような儀式が必要かといえば「紫色のモノを身につけて、白いマニキュアを塗り、緑のインクで手紙をしたため直接渡す」……って、怖すぎるわ!!! 
もちろんこんなイベントが定着しているはずもないのだが、本当にこのとおりやった女性って、いるのかしら?

てなわけで、きょうのマンガは女から男に別れを切りだすエピソードが印象的な『東京タラレバ娘』をピックアップ。
『東京タラレバ娘』といえば、結婚の2文字に冷や汗をかきはじめたアラサー女子たちの阿鼻叫喚を描いて大人気の作品だが、じつはヒロインの倫子は第3巻でイケメンのバーテンダーをゲットしているのだ。

脚本仕事の参考に映画を観ようとツタヤにDVDを借りにいった倫子は、高そうなジーンズをはいている長身の爽やかイケメンと運命的な出会いを果たす。その男の正体は映画BAR「サンセット」を営む奥田だった。
ほどなく倫子は勝負をかけ、見事に奥田は陥落。ついに幸せをつかんだかと思いきや……。

ここから奥田の過剰なまでの映画愛が倫子を惑わすことになる。
ぶっちゃけていうと「いい男なんだけど、いっしょにいて疲れる」。
たかが映画だというなかれ、価値観の違いは埋めようがないのだ。

はたして倫子は自分から別れを切りだす。
映画のような恋の、あっけない幕切れ。この答えが正解なのか不正解なのかはわからない。10年後に激しく後悔するかもしれない。
それでも妥協ができない33歳女子、ああ……。

倫子が奥田とつきあい始めたのが第11話で別れたのが第13話。正確な時間はわからないが、その間、季節の変動はナシ。1カ月もかかっていないと思われる。
そう、アラサー女子には時間がない。セプテンバーバレンタインなんてイベントは、しょせん若い娘を相手にした戯ごとだ。そして平成生まれの女子は、緑のインクで手紙をしたためたりしない。

さらば、セプテンバーバレンタイン!



<文・奈良崎コロスケ>
中野ブロードウェイの真横に在住。マンガ、映画、バクチの3本立てで糊口をしのぐライター。今秋公開予定の内村光良監督『金メダル男』の劇場用プログラムに参加しております。

単行本情報

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