ブルーシティー
星野之宣　メディアファクトリー　￥637

6月8日は国連が定めた「世界海洋デー」だ。「海を大切に」をキーワードに、自然環境保護の重要性を訴えている。

星野之宣『ブルーシティー』は、人類の海底移住のための実験都市「ブルーシティー」が舞台となる海洋SFロマンである。宇宙から落下した隕石によって謎の病原体が世界中にばらまかれ、地上人類はわずか1日で全滅。人類存亡の重責はブルーシティーに住むわずか2万人の双肩に託される。

これだけ科学性の強いハードSF作品でありながら、「週刊少年ジャンプ」（集英社）に連載していた点も驚きに値する。残念ながら未完に終わったものの、現在発売されている『BLUE CITY CHRONICLE』（光文社）では、1巻に前日譚、2巻に8年後の後日譚も収録。

世界海洋デーに、海洋開発の観点から人類の未来に思いを馳せてはいかがだろうか。

＜文・加山竜司＞
『このマンガがすごい！』本誌や当サイトでのマンガ家インタビュー（オトコ編）を担当しています。