各界のマンガ愛読者が「今月のイチオシはコレだ!」とオススメしたマンガ単行本を、ランキング形式で大発表! 今回は4月1日から4月30日のあいだに発売されたマンガ単行本のなかから、オススメの作品を3つ選んでいただきました。年末の「このマンガがすごい!」本誌ランキングにもつながる、注目の作品がこれでわかる!
⇒⇒⇒ランキング「オンナ編」も要チェックだ!
第1位(234ポイント)
いちえふ 福島第一原子力発電所労働記
竜田一人 講談社
東日本大震災による事故映像も記憶に新しい福島第一原子力発電所。そこで作業員として働いていた著者が描いたルポルタージュ作品が、2014年4月の「オトコ編」ランキング第1位に!
講談社主催のマンガ新人賞「MANGA OPEN」で大賞を受賞、雑誌に掲載されるやいなや大きな反響を呼び、弊社『このマンガがすごい!2014』でも話題の読み切りとして取り上げた本作。不定期連載化が決定後の初単行本が、大きな支持を集めました。
オススメボイス!
■「真実」よりも「現実」を描いた。マンガならではのダイナミックなドキュメント(辻真先/推理作家・アニメ脚本家)
■原発に真正面からぶつかった、マンガならではの「フクイチ」レポート。誠実に描こうとする姿勢と、現場ならではの視点は、今こそ読んでおくべきだと思う(梅本ゆうこ/ブログ「マンガ食堂」管理人)
■イデオロギー的なものは皆無で、事故収束作業員の日常を淡々と描かれているのが貴重。硬派な情報をポップに伝えるという意味でのマンガのひとつの可能性を再認しました(井口啓子/ライター)
■情緒的ないしは政治的バイアスのかかった「結論」ありきではない点に好感(加山竜司/フリーライター)
■いま一番読むべき作品ではないかと思います。講談社の「MANGA OPEN」で大賞を受賞したのもうなずけます(ゴロー/AV男優)
第2位(172ポイント)
あれよ星屑
山田参助 KADOKAWA/エンターブレイン
敗戦後間もない焼け野原の東京で、復員兵の黒田門松はかつての上官である川島徳太郎に出会う。しかし川島は、生き延びた幸運を喜ぶでもなく、無気力な毎日を送っていた……。
異色の漫画家・山田参助による精緻さとヌケ感がミックスされた独特の画力が、読者に強烈なインパクトを与えた模様。初の長編作品にもかかわらず、早くも「今年のナンバー1!」と推す声も寄せられていました!
オススメボイス!
■今月一番の衝撃。絵の、語りの、なんという巧さ。友人知人に薦めまくっているが、かなりの書店で品切れの模様。キャラクターのなにげない表情の雄弁さに心打たれる(小田真琴/女子マンガ研究家)
■死にぞこないがふたり、闇市焼け跡を生き延びる。リアル戦後。NHKでドラマ化希望。バロン吉元、つげ義春、東風人(樺島勝一)の正チャンの冒険、そして人物の鼻のキズのようなエフェクトは明らかに大友克洋! などなど、マンガマニアのあなたが魅了されること請け合いな画力も大きな魅力だ。(今村方哉/レコード会社勤務)
■滑稽で底抜けに健全なキャラクター劇と救いようのない悲しさのコントラストが鮮やか(小林聖/フリーライター)
■死に損なった男たちの「戦後」を圧倒的なスケールで描く『あれよ星屑』は、芸達者(ゲイ達者)な印象だった作者のキャリアの集大成とも言える入魂作。今年のマンガ賞レースにも絡みそうな熱気もムンムン?(大西祥平/マンガ評論家)
第3位(126ポイント)
銀河パトロール ジャコ
鳥山明 集英社
「週刊少年ジャンプ」創刊45周年記念企画として短期集中連載された作品。
凶悪宇宙人を追って地球にやって来た銀河パトロール隊員のジャコが巻き起こす騒動を描く、鳥山明の真骨頂ともいうべきSFコメディ。単行本に掲載された『DRAGON BALL』のおまけストーリーも、鳥山ファンにはうれしいところ。
オススメボイス!
■鳥山明直撃世代にとって、これほど特別な作品はありません。これを読まずに何を読むというのか!?(フラン/ブログ「フラン☆Skin」管理人)
■ひさしぶりの鳥山明ワールド。『DRAGON BALL』好きにもぜひオススメ(加山竜司/フリーライター)
■『DRAGON BALL』へとつながるエピソードに心が震えます(小林美姫/フリーエディター・ライター)
■オマケの「DRAGON BALL- 放たれた運命の子供」もファン心をくすぐる(soorce/オヤジマンガ系ブロガー)