業界注目度No.1!?
「このマンガがすごい!WEB」が誇るランキング選者に協力いただくアンケート集計をもとに、決定される毎月恒例の「このマンガがすごい!」ランキング。今月のランキングは……。
今回は、あの長編SFマンガ『BASARA』『7SEED』を手がけた田村由美の最新作が第1位に!
気になるその新作は、ファンタジーではなく、本格ミステリマンガだというから、読者のあいだでも話題騒然! しかも今度の主人公は、天パで、無表情で、カレー好きで、さらにめっちゃしゃべるクセモノ男子!? そして『7SEED』の外伝続編も今回のランキングにランクインしました!
気になる作品はそれだけじゃありません! 書店の“BLコーナー”で再会してしまった元カップルのラブコメディや、『天然コケッコー』くらもちふさこの、超豪華作家陣によるコミックアンソロジーなどなど、2018年始めにふさわしい、新鮮でマンガ好きの心をくすぐる作品が目白押しです。
旬なマンガが多くランクインした今月のランキングを、アンケート回答者のオススメポイントとあわせてチェック!!
(2018年1月1日~1月31日発売作品を集計)
第1位(164ポイント)
『ミステリと言う勿れ』 田村由美
『ミステリと言う勿れ』
田村由美
小学館
ひとりぐらしの久能整(くのうととのう)は大学生。カレーをつくっていた夜の翌朝、同じ大学、同じ高校で同じクラスだった寒河江(さがえ)の遺体が近所の公園で見つかったということで事情聴取を受けることに。自分はやっていないと整は主張するが、整の指紋付きの凶器など物証が次々にあげられてしまう。
『7SEEDS』著者による新連載。目撃者情報もあって殺人の嫌疑をかけられた整が暴きだす、意外な真犯人はだれなのか。“語る”大学生探偵の登場である。
オススメボイス!
■とにかく第1話からして衝撃的。身に覚えのない殺人事件の犯罪の容疑者として警察署に連行された主人公が、尋問してくる刑事たちが抱える小さな悩みを淡々と解決していく。真実はひとつではないと語りながらも、事件の謎は解いていく彼のあり方は、小気味よくもある一方で、謎めいていて奥深い。これは、深く知りたくなる一作です(りる/感想系ブログ『空夢ノート+』管理人)
■田村由美の新作。安楽椅子系の推理ものミステリ。主人公のキャラが○(加山竜司
/フリーライター)
■『7SEED外伝』とあわせて出た最新作。事件の謎や人々の問題を淡々としゃべりながらひもといていく主人公にドキッと、そして時々ゾクッとした。一番謎の人物。物語の展開も、読みごたえのある一冊。次が待ち遠しい(のみやまみの/イラストレーター)
第2位(146ポイント)
『元カレが腐男子になっておりまして。』 麦芋
『元カレが腐男子になっておりまして。』
麦芋
スクウェア・エニックス
年季の入った腐女子であるところの桃は、元カレの錫也に思わぬところで再会してしまい、錫也が腐男子になっていることを知る。完全なる同志さんとなっていた錫也だが、彼が大ファンだと話す同人サークル『行き止まり』は、じつは桃のサークル! 自分の性癖を隠したかった桃は、さすがに自分のサークルであるとはいいだせなくて……?
WEBマンガ総選挙インディーズ部門第3位、pixivで話題爆発の本作。単行本だけの描き下ろしエピソードも収録!サークル活動を隠しながら、オタク仲間として熱く語りあう桃たちに共感する声が多数。
オススメボイス!
■元カレのオタク道がクスっと笑えます。これからどうなるのか……楽しみです(宮脇書店 本店/コミック担当)
■「こんな状況ないよ」と思いながらも。腐男子ライフ楽しそうと思ってしまいました。『ヲタ恋』とあわせてぜひ(太田和成/TSUTAYA BOOK STORE 五反田店 コミック担当)
第3位(106ポイント)
『二匹目の金魚』 panpanya
『二匹目の金魚』
panpanya 白泉社
「生き物係」の私が水槽を洗っている間に、バケツから金魚が逃げだしてしまう。金魚が逃げた川を探すのもそこそこに、私は交番で遺失物届けを……書いてる時にあっさりと新しい金魚を買いにペットショップへ行くことへ!? 二足歩行の「警察犬」とともに事件解決に向けて「屋台の巣」を目指すが……。
緻密で陰影の強い写実性の高い背景と、素朴で簡潔な線で描かれるキャラクターとの対比で、緊張と緩和のバランスが絶妙な世界を描著者による短篇集。断片的な日記も収録。
オススメボイス!
■日常のなかで感じる小さな引っかかりを、とんでもない角度から突き詰めていく作品で、あまり味わったことのない新鮮さがあった。しいていえば石黒正数『それでも街は廻っている』の小さなエピソードや発想をもっと極端にした感じだろうか(紙屋高雪/ブログ「紙屋研究所」管理人)
■いつもながらのpanpanya節で安定のおもしろさ。絶対、紙の本で保有したい1冊(芝原克也/日販ほんのひきだし編集部)