『CAPTAINアリス』第1巻
高田裕三 講談社 \552+税

9月20日は運輸省（現・国土交通省）航空局が制定した「空の日」だ。

1940年に制定された「航空日」が起源で、この年が日野・徳川両陸軍大尉が初の動力飛行の披露から30周年にあたったことと、紀元2600年の祝典諸行事の計画が国を挙げて進められていた時期であることから決定された。いまでは空の日から10日が「空の旬間」とされ、全国各地の空港などで航空に関する様々な催物が実施されている。

そんな日に読みたいのは高田裕三の『CAPTAINアリス』。天才的パイロットだった父を持つ長谷川ありすを主人公に、航空業界について描かれている作品だ。
アメリカ人とのクオーターであることからアリスと呼ばれる彼女は、とにかくハイテンション。アクシデントに見舞われても楽しんでしまう性格で、読み手としても彼女の破天荒ぶりにハラハラドキドキさせられる。
実際には飛行機事故に遭遇したくないもの。だからこそ、この作品で疑似体験をしてみる…なんていかがだろうか。

＜文・小林美姫＞
ぴあを経てフリーで活動。『井上雄彦ぴあ』『ワンピースぴあ』『ポケモンぴあ』『プリキュアぴあ』『細田守ぴあ』（ぴあ）、『プリキュア10周年公式ブック』（メディアパル）など。
Twitter：@mikitty116