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8月30日は「メアリー・シェリー(小説家)の誕生日」 『フランケンシュタイン』を読もう!【きょうのマンガ】

2017/08/30


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

8月30日はメアリー・シェリーの誕生日。本日読むべきマンガは……。


Frankenstein_s

『伊藤潤二傑作集10 フランケンシュタイン』
伊藤潤二 朝日新聞出版 ¥1,000+税


綾野剛の主演ドラマ(『フランケンシュタインの恋』)の題材にもなっていた、“フランケンシュタイン”。
本日8月30日は、この世界的にも有名な怪物が登場する小説『フランケンシュタイン』を書いたイギリスの小説家、メアリー・シェリーの誕生日として知られる。

1797年生まれのメアリーは、無政府主義の創始者であるウィリアム・ゴドウィンを父に、フェミニズムの先駆者であるメアリー・ウルストンクラフトを母に持つ才女。
そんな彼女が、どうして同作を書いたのか。そのきっかけとなったのは、友人で詩人のバイロンだ。

1816年、のちの夫となる詩人、パーシー・シェリーとの結婚を反対されて駆け落ちをしていたメアリーは、友人らとスイスのレマン湖畔の別荘に滞在。
長雨で外に出られない時間が続いていたなか、その場にいた友人で詩人のバイロンの提案で、それぞれひとつずつゴーストストーリーを書くことになる。
この時に生まれた話をもとに書いたのが、1818年3月11日に匿名で出版された『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』。ここに歴史的モンスターも誕生することになる。

さて、同作についてなんとなくさわりだけは知っているという人のなかには、怪物の名前自体がフランケンシュタインだと思っている人も多いのでは?

じつはフランケンシュタインというのは怪物である人造人間を生みだしたスイス人博士の名前で、怪物自体には名はない。
神に背いて命を生み出す暴挙を犯してしまった博士の苦悩とおごと恐れ、名もないままに知能と怪力を与えられて生みだされてしまった怪物の孤独と怒りと哀しみ。
原作小説はたんなるホラーやSFの枠を超えた名文学でもある。

マンガで本作を楽しみたい人におすすめなのは、ホラー界の寵児・伊藤潤二がコミカライズした『フランケンシュタイン』だ。メアリーが書いた小説を忠実にマンガ化。内面心理にも踏みこんでいて、原作と同じく物語は北極から始まる。
北極探検隊の隊長が、北極海である男と出会ったことから明らかになっていく物語。
怪物の姿はシンプルながら、それだけにおぞましくも恐ろしくもあって、彼が抱える複雑な心情がダイレクトに伝わってくる。

夏の終わりでもあるこの時期、古典ホラーで涼みながら、メアリーの功績と伊藤潤二の描写のすごさをぜひ再確認してみてほしい。



<文・渡辺水央>
マンガ・映画・アニメライター。

単行本情報

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