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『刃牙道』第6巻 板垣恵介 【日刊マンガガイド】

2015/06/29


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『刃牙道』第6巻
板垣恵介 秋田書店 \429+税
(2015年6月8日発売)


板垣恵介が、地上最強を目指す格闘家たちを描く国民的娯楽格闘技マンガ『グラップラー刃牙』シリーズの4部にあたる『刃牙道』、第6巻が登場!

400年の時を越えて現代へと蘇った稀代の剣豪・宮本武蔵との対決を控え、師・郭海皇(かく・かいおう)が使用する脱力術「消力(シャオリー)」を極めることこそが、勝利の鍵と確信する烈海王(れつ・かいおう)。
彼は、郭海皇の振るう青龍刀をかわすという修行の最終段階を見事成功させ、消力を完全にマスターした。
消力により、刀どころかミサイルさえ通用しない羽毛レベルの柔軟性を生み出すことに成功し、剣豪対策は完璧だ!

……そんな時、烈たちのもとにある男が現れた。

その男とは、古武術の達人・本部以蔵(もとべ・いぞう)!
日本古来から今に至るまで、ありとあらゆる武術に精通する本部は、どの格闘家よりも武蔵のすさまじい戦闘力を知るがゆえに、現代の格闘家は武蔵に太刀打ちできないと予想。
それでも戦おうというつもりならと、「この本部を超越(こえ)てゆきねェな」と言い放つのだった。

いかに本部が古武術をマスターしていようと、身体能力などのあらゆる面で烈海王が勝っていることは、読者だけではなく作中の登場人物でさえ把握している事実。
だが、ときに実力差が覆る瞬間というのは、どんな戦いにおいても存在する。
それは「刃牙」ワールドにおいても、現実の戦いにおいてもそうだ。シリーズ第2部『バキ』における最凶死刑囚編の柳龍光(やなぎ・りゅうこう)戦以降、久々となる本部の大活躍から目が離せない!

烈が実際に本部を越えられたかどうかはともかく、後半パートで描かれる烈VS武蔵の試合の開幕も、もちろん必見。
己の四肢から青龍刀まで、あらゆる手段を使って敵を打ち倒す中国拳法の達人は、武を極めたと言われる伝説の男を相手に、どう生き延びるのか……早くも次巻が楽しみな内容となっている。

はたして、徳川光成が地下闘技場で見たおびただしい量の血痕のイメージは、現実となってしまうのか?
舞い落ちる木の葉さえ両断する武蔵の剣を、烈はかわせるのか?
続きが楽しみすぎて待てない人は、「チャンピオン」本誌を買って結末を確かめてもいいんだぜ!



<文・山田幸彦>
91年生、富野由悠季と映画と暴力的な洋ゲーをこよなく愛するライター。怪獣からガンダムまで、節操なく書かせていただいております。
Twitter:@gakuton

単行本情報

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