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『ラディアン』第1巻 トニー・ヴァレント 【日刊マンガガイド】

2015/09/05


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『ラディアン』第1巻
トニー・ヴァレント 飛鳥新社 ¥740+税
(2015年8月6日発売)


トニー・ヴァレントは、2004年の『ガナハンの4人の王子』で作家デビューをし、その後もフランスのマンガ界でバンド・デシネを描いてきたフランス人作家だ。
そんなヴァレントは、日本のマンガの大ファンな模様。最初に作画と彩色を担当した『ガナハンの4人の王子』こそいかにも海外マンガ風だが、彼はキャリアが進むごとに、日本のマンガスタイルを次々と自作に取り入れている。
そんな彼が、日本の少年マンガテイスト全開で執筆したのが本作『ラディアン』だ。

魔法使い見習いの主人公・セトが、正体不明の怪物・ネメシスや魔法使いを迫害する組織・異端審問所との遭遇を経ながらも、一人前の魔法使いを目指して冒険をするというのが大筋の物語。それを完璧な日本のマンガタッチで描いているから驚きだ。
コマ割りからキャラクターの表情、戦闘シーンでのアクション描写、そしてギャグセンスなどなど、何から何まで日本マンガのコードで表現されている。正直なところ、日本の漫画家による作品と言われたら信じてしまうだろう。

また、作者は第1巻の巻末インタビューで、物語の着想を得たもののひとつに魔女狩りの資料があったと語っている。
作中ではセトをはじめとする魔法使いたちが、迫害を受ける描写が第1巻から多く存在しているのだが、実際に魔女狩りが行われていたフランス出身の作家として、どういう落としどころに魔女狩りを持っていくのだろうか。
そここそが日本人作家との違いを垣間見れる瞬間であり、この作品が唯一無二のものになるかどうかを決めるカギとなっていくはず! 今後の展開に期待していきたいところ。



<文・山田幸彦>
91年生、富野由悠季と映画と暴力的な洋ゲーをこよなく愛するライター。怪獣からガンダムまで、節操なく書かせていただいております。
Twitter:@gakuton

単行本情報

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