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『だいたいめる子』 縁山【日刊マンガガイド】

2015/09/12


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー! 今回紹介するのは『だいたいめる子』。

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『だいたいめる子』
縁山 ワニマガジン社 ¥820+税
(201年8月10日発売)


分別のついたよい大人のための雑誌「コミックゼロス」で好評連載中、日常ダラダラ、でもたまにSFとか不条理とかファンタジーとかメタとか、そういう感じの超自然的な要素も入っちゃうよ系ゆるふわ美少女ギャグマンガの単行本がついに出ましたよ、奥さん!

主な登場人物は、「コミックゼロス」編集部のバイトで、読者投稿欄「ぜろすとりーと」の担当お姉さんである南谷める子と、その友人のゆきえ、あてな。

そんな3人の残念女子が、日常にまぎれこんだささいな異物(「クリスマス・イブに丸一日かけて作ってみたものの、あんまり美味しくない自家製ラーメンのスープ」、「ドアの壊れたトイレ」、「生ハムの原木」、「巨乳のお姉さん」、「G(※ゴキ◯リ)」、「突然の鼻血」、「どんな願いも叶えてくれる猿の手」、「める子の成長をずっと見守ってきた椅子」など)に反応しては、あーでもない、こーでもないと理屈をこねくりまわし、いささか珍妙な行動をとっては、事態を思いもよらない方向へと転がしていく。
その独特な、すっとぼけた味わいが、読んでいくうちにクセになる。

美少女コメディ好きには当然のこと、吾妻ひでおやとり・みきといった、インテリジェンスを感じさせる不条理コメディが好きな人に、ぜひ手にとってもらいたい一作だ。

あ、ちなみに、エロはないけど、ほんのりお色気はあり。
期待しすぎるとなんだけど、表紙の絵柄にひかれて買っても、損はしない……はず!



<文・後川永>
ライター。主な寄稿先に「月刊Newtype」(KADOKAWA)、「Febri」(一迅社)など。
Twitter:@atokawa_ei

単行本情報

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