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10月31日はつげ義春(漫画家)の誕生日 『大場電気鍍金工業所』を読もう! 【きょうのマンガ】

2015/10/31


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

10月31日はつげ義春の誕生日。本日読むべきマンガは……。


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『つげ義春コレクション 大場電気鍍金工業所/やもり』
つげ義春 筑摩書房 ¥760+税


1937年の10月31日は、『ねじ式』や『ゲンセンカン主人』、『無能の人』などで知られる漫画家・つげ義春の誕生日。

説によっては10月30日を誕生日としていることもあるが、そもそもインタビュー(『ねじ式』の冒頭、「XXクラゲ」を「メメクラゲ」と誤植することでマンガ史に貢献した編集者・権藤晋によるもの)によれば、10月生まれはあくまで戸籍上のことで、本当は4月生まれとのことなので、30日と31日のどちらが正しいかなど些末な問題だろう。

そんな話を聞くと、つげ義春その人に興味が湧く人もいるかもしれないが、そんな方におすすめなのが、全集(といっても厳密な意味で全作品が収められているわけではないが)「つげ義春コレクション」のうちの一冊『大場電気鍍金工業所/やもり』だ。
この書物には表題作からつづく一連の自伝的作品が収められている。

折り合いの悪い養父との関係(『やもり』)から、小学校卒業後から勤め始めるメッキ工場での日々(『大場電気鍍金工業所」)、密航の失敗(『海へ』)、近所に住む同い年の少女の顛末(『少年』)や、漫画家デビュー後の岡田晟のアシスタント時代(『義男の青春』)、錦糸町時代の漫画家生活(『下宿の頃』)等々、そして現在における最新の作品である『別離』(1987年)まで。
もちろんそれぞれ創作が含まれてもいれば、その度合も様々とはいえ、つげ義春の壮絶な半生を感じ取ることができるはずだ。

『沼』『海辺の叙景』『紅い花』といった中期の名作に触れるのもいいが、誕生日というタイミングであれば、この一冊を。



<文・高瀬司>
批評ZINE『Merca』(アニメルカ×マンガルカ×ジャズメルカ)主宰。アニメ/マンガ論を『ユリイカ』などに寄稿。インタビュー企画では「Drawing with Wacom」などを担当。
TwitterID:@ill_critique
Merca公式ブログ

単行本情報

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