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『東京タラレバ娘』第4巻 東村アキコ 【日刊マンガガイド】

2016/01/15


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『東京タラレバ娘』


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『東京タラレバ娘』第4巻
東村アキコ 講談社 ¥429+税
(2015年12月11日発売)


一夜かぎりの関係、元彼とのセフレ、不倫……。久しぶりの恋もさんざんたる様相で、打ちのめされ、「仕事も恋も勢いだけで乗りきってゆけるほど、もう若くはない」という、自分たちの置かれた状況を嫌でも直視することになった倫子たち。

3巻では、仕事でも窮地に追いこまれた倫子の前に、イケメンでやさしくって料理上手でHも最高という「宝くじで1億円」レベルの男性が現れ、もはや逃げを承知で「私は恋に生きるの」と宣言した倫子だったが――。

葛藤の末に、倫子が彼との別れを決意するくだりには、よくも悪くも「自分」ができあがってしまっているからこそ、容易には他人と相容れないアラサー女子の恋愛の難しさを再確認して、またしてもアイタターッ!
しかし、そんな朋輩こそ、その後、すべてを失った倫子がドン底から這いあがってゆく様には、『かくかくしかじか』と同様、目のさめるようなカタルシスと猛烈な希望を感じずにいられないはずだ。

結局は「結婚=女の幸せ」でもなければ、「仕事を取るか結婚を取るか」といった問題でもない。
いくら彼氏ができようが、結婚して子どもができようが、やっぱり「仕事の問題は仕事でしか解決できない」わけで。

そんな当たり前だが、迷走期には見失いがちな事実にようやく気づいた倫子に、はたして「幸せ」は訪れるのか?
つーか、そもそも「幸せ」っていったい……!!??

たんなるアラサー女子あるあると留まらない、人間の根源的テーマに肉迫しつつある本作。『かくかくしかじか』で東村先生にヤラれた男性読者も、スルーせず読むべし!



<文・井口啓子>
ライター。月刊「ミーツリージョナル」(京阪神エルマガジン社)にて「おんな漫遊記」連載中。「音楽マンガガイドブック」(DU BOOKS)寄稿、リトルマガジン「上村一夫 愛の世界」編集発行。
Twitter:@superpop69

単行本情報

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