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『ダンス・ダンス・ダンスール』第1巻 ジョージ朝倉 【日刊マンガガイド】

2016/03/19


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『ダンス・ダンス・ダンスール』


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『ダンス・ダンス・ダンスール』第1巻
ジョージ朝倉 小学館 ¥552+税
(2016年2月12日発売)


バレエの魅力に取り憑かれてしまった少年・潤平が、日本人初の男子バレエの頂点を目指す物語。

幼い頃、たまたま見た男子ダンサーの跳躍に魅了されるも、父の死をきっかけに「男らしくならねば」と一度は諦めた潤平は、母親がバレエスタジオを経営する美少女・都との出会いにより、再びバレエの世界に足を踏み入れる。

「やるわけねーだろ バレエなんて!!!」という潤平の葛藤と、それでも抑えきれないバレエへの衝動。
両者のせめぎあい、思春期のヒリヒリ・モヤモヤのリアルで生々しい描写は、さすがジョージ朝倉!
それら複雑な思いが爆発する、潤平のバレエシーンは荒削りながらもエネルギーに満ち満ちていて、思わず手に汗握らずにいられない。

じつは、先天的なバレエの才能と身体に恵まれている潤平。しかし、そんな選ばれし人間でも、高みに上りつめるためには、すべてを犠牲にしなければいけないのが現実なわけで。
学校、部活のサッカー、ジークンドー、家族、友人、そして初恋……といった日常を捨てられずにいる潤平に、都の母・千鶴が言い放つ「他のものを全部、捨てられたらだけれどね」というセリフは、13歳の少年にはあまりに残酷で重く。
何かに選ばれ、取り憑かれた人間の業や苦悩とともに、それを越えてゆく情熱とロマンと歓喜のドラマの予感に、思わずドキドキ。

魅惑的なパートナーに厳しい師、タイプの異なるライバル……と役者もそろって、こりゃ、ある意味、『ガラスの仮面』ばりのドラマチックなカタルシス満点の王道・スポ根ドラマとなりそう。



<文・井口啓子>
ライター。月刊「ミーツリージョナル」(京阪神エルマガジン社)にて「おんな漫遊記」連載中。「音楽マンガガイドブック」(DU BOOKS)寄稿、リトルマガジン「上村一夫 愛の世界」編集発行。
Twitter:@superpop69

単行本情報

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