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12月6日は水戸黄門(水戸藩主)が亡くなった日 『黄門さま ~助さんの憂鬱~』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/12/06


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

12月6日は水戸黄門の命日。本日読むべきマンガは……。


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『黄門さま ~助さんの憂鬱~』 第1巻
徳弘正也 集英社 ¥562+税


元禄13年12月6日(1701年1月14日)、常陸水戸藩の二代藩主・徳川光圀が死去した。
光圀は頼房(家康の十一男)の子であり、つまり徳川家康の孫にあたる。儒学を奨励し、『大日本史』を編纂し、水戸学の基礎を築いた明君として誉れ高いが、現代人にとっては『水戸黄門』のモデルとしてのほうが有名だ。
つまりきょう12月6日は、「水戸黄門が亡くなった日」なのである。

テレビドラマでの黄門様は、すでに藩政からは身を引いた隠居の状態。諸国を漫遊しては、行く先々で世直しを図っている。
その威厳と優しさを兼ね備えた好々爺っぷりは、だれしもが記憶しているところだろう。

しかし実際の黄門様は、どうやら少し様子が異なっていた模様。
歴史的評価としての「明君」は揺るぎないものの、若い時分には遊郭に通ったり、辻斬りをしたりと、かなりエキセントリックな側面があったようだ。

そうした黄門様のダークサイドを大きくフィーチャーしてキャラづけしたのが、徳弘正也『黄門さま ~助さんの憂鬱~』である。「水戸黄門はブラック上司だった」のキャッチコピーが、本作における黄門様の性格を雄弁に物語っている。

そもそも本作の黄門様は、世直しのためではなく、戦国時代さながらの血生臭い刺激を求めて諸国を漫遊している。それゆえに、お付きの者たち(水戸藩家臣)が何度となく討ち死にしているのだ。
藩の人材が失われる事態を憂慮した水戸藩は、黄門様のお付きの者を浪人から公募することにした。

その高札を目にして仕官を願い出るのが、本作の主人公・井上新ノ助である。
大道芸で糊口をしのいでいた貧乏浪人の新ノ助は、四代目佐々木助三郎(助さん)として黄門様の護衛となるのであった。

この助さん、徳弘正也の作品らしく、相当なスケベだ。しかし、正義感の強い好青年で、剣の腕は滅法たつ。クセモノぞろいの黄門様一行でも戦力として活躍する。
とはいえ、一行の主である黄門様は、前述のとおりブラック上司だ。
旅先で困窮する農民を見つけても「他藩の政治に興味などないわ…。」とバッサリ。
ドラマのように勧善懲悪とはいかない。

黄門様はたしかに非人道的な男として描かれているものの、単なる卑劣漢ではなく、随所に「冷徹な為政者」としての横顔を見せるので、うならされる。
黄門様の命日であるきょう、ちょっと異質で一筋縄にはいかない黄門様物語を楽しんでほしい。



<文・加山竜司>
『このマンガがすごい!』本誌や当サイトでの漫画家インタビュー(オトコ編)を担当しています。
Twitter:@1976Kayama

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