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映画『GODZILLA 怪獣惑星』レビュー! ゴジラの次なる襲撃先は、“アニメ”なり!! 『まど☆マギ』の虚淵玄が描く未来世界で、ゴジラが咆哮する!!!!【あのアニ】

2017/12/01


「あの話題になっているアニメの原作を僕達はじつは知らない。」略して「あのアニ」。

アニメ、映画、ときには舞台、ミュージカル、展覧会……などなど、マンガだけでなく、様々なエンタメ作品を取り上げていく「このマンガがすごい!WEB」の人気企画!
そう、これは「アニメを見ていると原作のマンガも読みたいような気もしてくるけれど、実際は手に取っていないアナタ」に贈る優しめのマンガガイドです。「このマンガがすごい!」ならではの視点で作品を紹介! そしてもちろん、原作マンガやあわせて読みたいおすすめマンガ作品を紹介します!

今回紹介するのは、『GODZILLA 怪獣惑星』

シリーズ第1作が1954年に公開されて以来、「怪獣王」としてその名を轟かせ続けてきたゴジラ。
つい先日も、その第1作の公開日である11月3日が、「ゴジラの日」として記念日に正式認定されたことが話題となったばかりだが、なんといっても昨年(2016年)の『シン・ゴジラ』の記録的大ヒットにより、あらためてゴジラという存在への注目度が増したことは間違いない。

『ゴジラ』シリーズの特徴として挙げられるのは、その多くの作品が独立した世界観のもと作られており、時代とともに変遷を続けてきたということ。
時に災厄の象徴としてとして描かれ、そこに人類への警鐘のようなメッセージがこめられることもあれば、子どもたちの憧れとして扱われ、純粋な娯楽作品へと大きくシフトしたこともあったわけだが、それでもゴジラはゴジラ。
その存在はコンテンツとして類を見ないほど強固なものであり、まだ様々な表現の可能性がそこにあることは、『シン・ゴジラ』のヒットが証明しているといえるだろう。

そのさらなる可能性を広げるアプローチとして選ばれたのが、アニメーションによるゴジラワールドの開拓。国内作品としてはちょうど30作目となる『GODZILLA 怪獣惑星』だ。


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これまでも短編や海外テレビ作品ではアニメ版のゴジラは存在していたが、長編作品ではこれが初である。本作はそのアニメーションである手段を最大限に活かし、劇中のダイナミックな時間と空間の広がりや、宇宙規模の世界観、さらに濃密なメカニックやガジェットの描写を追求。


CGで描かれる緻密にして迫力あるメカニックと、怪獣たちが同作品のなかで共演するさまは、まさしくアニメの『ゴジラ』ならではだ。

CGで描かれる緻密にして迫力あるメカニックと、怪獣たちが同作品のなかで共演するさまは、まさしくアニメの『ゴジラ』ならではだ。


その具体的な要素の一部をピックアップしておくと、世界規模で次々に出現した怪獣たちに地球を蹂躙され、それを食い止めるべく、もともとは地球侵攻の機会を伺っていた異星文明人が助力し、ある種の協力関係が成立しているという驚愕の基本設定や、それにより飛躍的に進歩したテクノロジーによって亜空間航行が可能となり、人類は居住可能な別の惑星を目指していること、さらに亜空間航行の影響で、とある理由から20年ぶりに帰還した地球では2万年の歳月が経過していることなど、そのいずれもが従来の実写作品とは一線を画するスケールで描かれていることは明白。
さらに、人類の様々な機動兵器と全長300メートルにも達する今作のゴジラの緊張感あふれるバトルも、アニメーションだからこそ成立するシチュエーションといえるだろう。


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全長300メートルというのは、尋常なサイズではない。 昭和シリーズ第1作の『ゴジラ』に登場するゴジラは身長50メートルなのだから、今作のゴジラはまさしく“そびえ立つ絶望”。

全長300メートルというのは、尋常なサイズではない。
昭和シリーズ第1作の『ゴジラ』に登場するゴジラは身長50メートルなのだから、今作のゴジラはまさしく“そびえ立つ絶望”。


この何もかもが新次元のゴジラワールドに挑むのは、いずれも確かな実績を持つスタッフたち。
監督を務めるのは『名探偵コナン』シリーズや『シドニアの騎士』などで手腕を奮った静野孔文と、CGディレクターとして第一線で活躍を続け、『BLAME!』や『シドニアの騎士 第九惑星戦役』では監督を務めた瀬下寛之のコンビ。
それに加え、ストーリー原案と脚本を手がけるのが『魔法少女まどか☆マギカ』(シリーズ構成・脚本)や『PSYCHO-PASS』(ストーリー原案・脚本)『Fate/Zero』(原作)などで知られる虚淵玄とあっては、何を仕掛けてくるのか気になって仕方ないのではないだろうか。

さらに特筆すべきは、豪華な声優陣。
ゴジラに両親を殺され、その宿敵との対決を20年間考え続けてきた主人公・ハルオ・サカキ役に宮野真守、その彼の数少ない理解者である異星人の軍属神官・メトフィエス役に櫻井孝宏、ハルオを古くから知る女性兵士・ユウコ・タニ役に花澤香菜を迎え、ほかにも諏訪部順一、梶裕貴、杉田智和、小野大輔らが重要なポジションで参加。声優ファンにとっても注目度の高い作品となっていることは間違いない。


宮野真守が演じる主人公・ハルオ・サカキは、幼少時、両親をゴジラに殺され、ゴジラへの復讐に燃える青年。

宮野真守が演じる主人公・ハルオ・サカキは、幼少時、両親をゴジラに殺され、ゴジラへの復讐に燃える青年。


なお本シリーズは全3部作が予定されており、今後さらに複雑かつ深化していくであろう登場人物の関係性や情勢の変化も気になるところ。もちろんいうまでもなく、アニメーションならではの予想外の怪獣バトルや、想像を絶する新怪獣にも期待しつつ、今後の展開も注視したい。

映画『GODZILLA 怪獣惑星』を観たあとに……

今回、映画『GODZILLA 怪獣惑星』をさらに楽しみたいアナタに、読んでほしいマンガ作品を紹介しちゃいますよっ。

『GODZILLA 怪獣黙示録』大樹連司(ニトロプラス)(著) 虚淵 玄(ニトロプラス)(監)

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『GODZILLA 怪獣黙示録』
大樹連司(ニトロプラス)(著) 虚淵玄(ニトロプラス)(監)
KADOKAWA ¥560+税 (2017年10月25日発売)

本作の公式サイトに公開されている「映画前史」は、作品をより深く理解するために必読の内容となっているが、そこで〝歴史〟となっている世界各地での怪獣出現の記録を、主に生存者の証言の形式で時系列順に綴る小説作品。
『GODZILLA 怪獣惑星』の前日譚という扱いだが、とにかく登場する怪獣の数がハンパない(メガロやガバラ、ゲゾラなどの再登場の機会が少ない昭和怪獣から、ダガーラ、ベーレムにまで至る通好みの平成怪獣まで!)ので、これはこれでビジュアル化が待たれる。

『ゴジラ:ルーラーズ・オブ・アース 初回限定カバ-版』クリス・マウリー(作) マット・フランク、ジェフ・ゾーナウ(画)

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『ゴジラ:ルーラーズ・オブ・アース 初回限定カバ-版』
クリス・マウリー(作) マット・フランク、ジェフ・ゾーナウ(画)
フェーズシックス ¥2,500+税 (2016年10月22日発売)

アメコミの日本語翻訳版として刊行されているシリーズ。
『GODZILLA 怪獣惑星』とは(今のところ)直接的に関係した作品ではないが、多数の怪獣が登場するという点では共通する、前日譚の『GODZILLA 怪獣黙示録』と読み比べてみるのもおもしろいだろう。
特に第3巻は、『GODZILLA 怪獣惑星』でも姿を見せたメカゴジラが登場することも注目ポイント。


映画情報:『GODZILLA 怪獣惑星』

■上映情報
公開日:11月17日(金)より全国公開

■CAST
ハルオ・サカキ:宮野真守
メトフィエス:櫻井孝宏
ユウコ・タニ:花澤香菜
マーティン・ラッザリ:杉田智和
アダム・ビンデバルト:梶裕貴
ムルエル・ガルグ:諏訪部順一
エリオット・リーランド:小野大輔
リルエル・ベルベ:三宅健太
ウンベルト・モーリ:堀内賢雄
ハルエル・ドルド:中井和哉
エンダルフ:山路和弘

■STAFF
監督:静野孔文・瀬下寛之
ストーリー原案・脚本:虚淵玄(ニトロプラス)
シリーズ構成:虚淵玄(ニトロプラス)・村井さだゆき
キャラクターデザイン原案:コザキユースケ
副監督:森田宏幸
演出:吉平“Tady”直弘
プロダクションデザイン:田中直哉・Ferdinando Patulli
CGキャラクターデザイン:森山佑樹
造形監督:片塰満則
美術監督:渋谷幸弘
色彩設計:野地弘納
音響監督:本山 哲
製作:東宝
制作:ポリゴン・ピクチュアズ

■公式サイト
http://godzilla-anime.com/

■公式twitter
@GODZILLA_ANIME



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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