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「単行本化を待ちに待たれていたホラーマンガ」ベスト3 「なめくじ長屋奇考録」劇画狼さん【目ききに聞く】

2014/12/16


長年「漫画始末人」の肩書きで、数多くの名作・珍作・怪作をブログにて紹介してきた劇画狼さん。
近年は自主レーベル「おおかみ書房」を立ち上げ、ホラー劇画界の第一人者・三条友美の単行本未収録作品を書籍化するなど、出版界の殺害塩化ビニール(※知らない人は検索しよう!)とでも言うべき活躍を見せている。

そんな彼が近年注目しているのが、ホラーマンガの復刊および初単行本化作品。
90年代に一世を風靡するも、今世紀に入ってからは下火だった感の否めなかったホラーマンガ界だが、伊藤潤二8年ぶりの新刊や、ひよどり祥子(うぐいす祥子)一連の作品など、ここ1~2年で息を吹き返してきた印象が強いという。

そこで今回は、ファンの間で単行本化を待ちに待たれていた、オススメのホラーマンガ3作品を劇画狼さんに選んでいただいた。
「ひどい!マンガ」も「すごい!マンガ」も、宝島社と劇画狼が決める!?

[※2013年から2014年11月に発売されたマンガ単行本のなかから選出をお願いしています]

劇画狼さんイチオシの3作品!

『未知庵の1 三時のお水』未知庵

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『未知庵の1 三時のお水』
未知庵 朝日新聞出版 ¥580+税
(2014年10月7日発売)

「ホラー作家が描くショートギャグ」とかいったものではなく、もう本当にジャンル不明のよくわからない不条理な話が、これでもかと詰め込まれた最高の1冊が、ついに単行本化。
ただただ「読者を唖然とさせること」だけに特化して作り込まれており、すべての短編の感想が「で、なんなのか?」になってしまうという、非常に説明しづらい作品なのだけれど、収録作「カナブン」のような、大人が失った純情を取り上げているような話もあるので、むげに扱えない。

今回の単行本には、「凶暴化したおっぱいに本気でぶん殴られる話」とか「耳にできたタコに墨をぶっかけられる話」とかが収録されていないので、続刊を熱望します。



『人造人間の怪 呪みちる初期傑作選1』呪みちる

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『人造人間の怪 呪みちる初期傑作選1』
呪みちる トラッシュアップ ¥1400+税
(2014年8月11日発売)

長らく絶版となっており、中古本の値段も高騰化していた名作単行本『青空の宇宙円盤』と『押入のウーリー』からの、選り抜き復刻第1弾。

上記の理由で「圧倒的なおもしろさなのに人に伝えづらい作家」だった呪みちる先生の作品だが、昨年の『ライオンの首 呪みちる作品集 1996-2012』以降、こうやってどんどん入手しやすくなっているので、当時のブームを体感していない世代の読者にはぜひ手にとってもらい、この艶かしい作画と常軌を逸した発想におののいてほしい。



『もがりの首』森野達弥

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『もがりの首』
森野達弥 ホーム社 ¥636+税
(2014年4月18日発売)

水木プロ正統後継者・森野先生の連作短編シリーズが、第1話から10年以上の年月をかけてようやく単行本化。
勧善懲悪&因果応報オチの手堅い作りで、読んでいてとても心地いい伝奇ホラー。

今年は9月に『怪奇タクシー』も単行本化。同じく因果応報をメインテーマにあげながらも、話も最後に安全運転意識を喚起するオチを付けるという、よくわからない快作。よくわからないけれど、こちらもオススメ。



ご協力者:劇画狼

エロ劇画/コンビニ本の紹介ブログ「なめくじ長屋奇考録」管理人。
自主レーベル「おおかみ書房」で、プロの作家が商業誌に掲載したものの単行本化されなかった作品の書籍化なども行う。

マンガ界の星雲賞(自称)、「このマンガがひどい!」を、今年も自サイトにて12/24~12/26に開催します。

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