人気漫画家のみなさんに“あの”マンガの製作秘話や、デビュー秘話などをインタビューする「このマンガがすごい!WEB」の大人気コーナー。
今回お話をうかがったのは、野干ツヅラ先生!
今日、私は獣のペットになった――ある日突然、獣人・ジノヴィのペットとして生きていくことになった女子高生・リラと、言葉が通じないながらも、彼女にメロメロなジノヴィ、そして愉快な仲間たち。
人外ブームのはしりともいえる『飼い主獣人とペット女子高生』、通称『かじぺじ』は、pixivで圧倒的閲覧数を記録、2015年5月に1巻が発売されると即日重版、『このマンガがすごい!2016』オンナ編では19位にランクインするなど、その人気は高まるばかり。
何をしてもかわいい女子高生・リラから目が離せないのはもちろん、彼女を取り巻く愛にあふれた獣人たち、獣人が会社務めする世界観などなど、これまでにない脱力系異種ラブコメを生み出した野干ツヅラ先生にインタビューを敢行。
斬新なアイデアを生み出す野干先生の頭のなかを、ちょっとだけのぞかせていただきました。
『かじぺじ』は女子高生ありきでスタート
野干先生のJK愛が止まらない!
——2月27日に2巻が発売された『飼い主獣人とペット女子高生』、通称『かじぺじ』、絶好調ですね!
野干 ありがとうございます。長いタイトルなので、自分で略称を作ったのですが、みなさんに使っていただけてうれしいです。
——まずうかがいたいのですが、そもそも『かじぺじ』はどのように誕生したのですか?
野干 最初はこんなシチュエーションあったらいいなと、twitterにあげたネタでした。でも、獣人と女子高生を1枚絵で描くとけっこう怖い雰囲気になってしまい、ホントは違うんだよ~といくつか描いていって……。当時はストーリーまでは練れておらず、思いつくままに描いていました。
——そしてリラが獣人のペットになるところからマンガがスタートしたわけですが、読者にココを見て欲しいという点はありますか?
野干 もともと人外と女子高生を布教するために描き始めたので、読んでくださった方に、人外や女子高生に興味を持ってもらえたらうれしいです。私、とにかく女子高生が大好きなので!
——女子高生の魅力ってなんですか? たとえば……制服萌えとか?
野干 うーん……、女子高生ならなんでもすばらしいです(笑)
『かじぺじ』は、「女子高生をペットにしてかわいがりたい…!」という私の欲望からできたようなものかもしれません。
担当 1巻の帯にも「あなたは女子高生を飼いたい? 獣人に飼われたい?」とあるとおり、『かじぺじ』はリラとジノヴィのどちらに感情移入して読むかわかれると思いますが、飼いたい側の人はより作者目線に近いってことになりますね。
——女性である野干先生の視点がジノヴィ側だとは思いませんでした! 『かじぺじ』が獣人ではなく、女子高生ありきというのも意外です。
野干 幼稚園の頃から筋金入りの女子高生マニアですから(笑)。ジノヴィともども、女子高生のリラを手放しで愛してあげたいです。
ツンとデレの落差がたまらない
リラのモデルは先生の愛猫!?
——リラの表情や仕草のかわいさには、野干先生の女子高生愛が吹き込まれているんですね。
野干 じつは、リラは私が飼っているネコを参考にして描いている部分もあります。
——たしかにリラのツンデレっぷりはネコのイメージです!
野干 ウチのネコ、ツンとデレの差がホントに激しくて(笑)。こっちが「かわいがらせて~」ってすり寄っても「はぁ? やめろよ」みたいな感じでツレないし、忙しい時にかぎって机の上のものを落としたり荒らしたりするし。
なのに、「うぅっ(T^T)」と軽くダメージ受けつつ、つい「カワイイから許す」って思わされちゃう。リラに対するジノヴィの気持ちも、まさにそんな感じだと思います。
担当 お気づきかもしれませんが、単行本の本体表紙では、ジノヴィがヒト、リラが獣人(ネコ)になっているんです。このイラストも2巻以降シリーズ化するかもしれませんので、楽しみにしていてください!
——おぉ!ネコリラもカワイイですが、ヒトのジノヴィもカッコイイですね!
■次回予告
人外への目覚め、人外への想い、そして人外を布教。次回は人外へのアツい愛が炸裂する!?
3月5日公開予定なので、お楽しみに!
取材・構成:藤咲茂(東京03製作)