365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
3月25日はNanaの誕生日。本日読むべきマンガは……。
『NANA』 第1巻
矢沢あい 集英社 ¥390+税
本日3月25日は、MAXのNanaの誕生日である!
MAXといえば、「見タイ! 聞きタイ! 歌いタイ!」でおなじみ、あの伝説の歌番組『THE夜もヒッパレ!』で当時大活躍していた4人組。安室奈美恵やSPEED、知念里奈らと並ぶ、沖縄アクターズスクール出身の歌って踊れるアーティストの代表格にして、現在もライブ活動を続けるダンス・ボーカルグループである。
MAXのなかでも、ダンスの実力ナンバーワンとの呼び声高いNanaは、近年はバラエティ番組にも多数出演し、ファン層をぐぐっと広げつつあるキレイなお姉さまだ。要チェケラー!
さて、マンガ界で「NANA」といえば、忘れてはならないのが矢沢あいの『NANA』でしょう。
著者が療養中のため、2009年以来連載は休止中だが、連載再開を望むファンからの熱いラブコールが絶えない大人気作である。
恋愛体質でミーハーな奈々と、クールでキレやすいナナが出会う前のお話しが収録されている第1巻は、『NANA』本編のプロローグともいえる内容だ。
矢沢マンガといえば、キャラクターのファッションも見どころのひとつ。
奈々や、奈々の彼氏の章司は、ストリート系やコンサバ系、フォークロア系など、いわゆるフツーの若者っぽい格好なのに対し、ナナやナナのバンド仲間たちは、ヴィヴィアン・ウエストウッドのアクセサリーやチェーンのついた洋服などを愛用する、「これぞ矢沢ワールド!」なファッション。
こうした好対照が、『NANA』の世界観をより魅力的に見せる。
共通項のまったくなさそうな2人の女の子が、同じ名前で、同い年で、同じ日に上京したという縁から、お互いの人生に深く関わりあっていく様を描いた『NANA』。
矢沢あいの復活を待ちながら、じっくりと読み直してみたい。
<文・片山幸子>
編集者。福岡県生まれ。マンガは、読むのも、記事を書くのも、とっても楽しいです。