『もやしもん』第1巻
石川雅之 講談社 \533+税
2月3日はカゴメ株式会社が、体にいい乳酸菌を活用した商品をアピールする「乳酸菌の日」として制定。
これは、「2(にゅう)」「3(さん)」の語呂合わせによるものとされている。
乳酸菌とは炭水化物、糖類などを分解し、乳酸をつくる働きをする細菌の総称である。
細菌といえば、石川雅之の『もやしもん』には、「菌」を肉眼で見ることができるという主人公・沢木惣右衛門直保が登場する。
菌の宝庫でもある某農大の学生・沢木は、菌たちと会話をすることができる。比較的ポピュラーな乳酸菌も、かわいらしいちょんまげをつけた菌の姿でひんぱんに登場、「かもすぞ」(発酵させるの意)というセリフで人気をさらった。
ちなみに乳酸菌は腐敗物質を作らずに物質を発酵させ、ヨーグルトや漬け物を生み出すほか、体内で病原菌を防ぐバリアの役割もはたす、いわゆる“善玉菌”だ。
アニメ、実写ドラマ化もなされ、第12回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第32回講談社漫画賞一般部門といった受賞暦もある本作。未読の方は「乳酸菌の日」にこそ読んでみてほしい。
<文・小林美姫>
ぴあを経てフリーで活動。『井上雄彦ぴあ』『ワンピースぴあ』『ポケモンぴあ』『プリキュアぴあ』『細田守ぴあ』(ぴあ)、『プリキュア10周年公式ブック』(メディアパル)など。
Twitter:@mikitty116