『恋人になる時間です』第1巻
山田こもも 小学館 \429+税
6月12日はブラジルのイベントにちなんだ「恋人の日」。
額縁・絵画・額装などを扱うメーカー・卸・小売業者で構成された全国組織「全国額縁組合連合会」が1988年よりPR活動を実施している記念日。縁結びの聖人・パドヴァのアントニオの祝日が6月13日であることから、ブラジルや欧米諸国では、その前日である12日に恋人や夫婦間で贈り物をすることから「恋人の日」と命名されたのだ。
恋人になるには、お互いが好きになって告白をして……という段階を踏むものだと思うのだが、山田こももの『恋人になる時間です』では違う。
主人公の藤咲楓が、お見合いを断りたい槙田瑞樹に“恋人”のフリを要求される。
ウソから始まった恋人関係だが、いっしょの時間を過ごすうちに、徐々に2人の気持ちに変化が訪れるのだった。
どんな状況で始まっても、お互いが好き同士になってつきあえれば問題のないこと。
「恋人の日」にはこの作品を手に取って、恋について考えるのもいいかもしれない。
<文・小林美姫>
ぴあを経てフリーで活動。『井上雄彦ぴあ』『ワンピースぴあ』『ポケモンぴあ』『プリキュアぴあ』『細田守ぴあ』(ぴあ)、『プリキュア10周年公式ブック』(メディアパル)など。
Twitter:@mikitty116