『ひよっこ料理人』第7巻
魚戸おさむ 小学館 \596
(2014年5月30日発売)
“食べる喜び”をテーマにした『玄米せんせいの弁当箱』終了後、同作者が放ったのが本作。
主人公・妃代子(ひよ子)は、子供に料理を“作る楽しさ”を伝えたいと「こども料理教室」を始める。
料理を作ること、食べること、ときには誰かのために作り、喜んでもらうことを通して、小さな生徒たち、そしてまわりの大人たちまで、心や表情が変わっていく。
本巻の見どころは、ひよ子に思いを寄せる大井(ひよ子の料理教室の生徒である少年・旬の父)が教員を勤める、小学校を舞台にしたエピソード。ひよ子がPTA会長の左藤と対峙するのだ。
「手作り弁当なんて大嫌いだ」と言い放つ左藤を変えていくのは、ひよ子と「男の料理教室」生徒の面々。
旨そうな料理あり、地味に笑えるギャグ要素ありの、心あたたまるストーリー。
本格レシピまでついた、食いしん坊必読の一冊!
<文・藤咲茂(東京03製作)>
美酒佳肴、マンガ、ガンダム、日本国と陸海空自衛隊をこよなく愛し、なんとなくそれらをメシのタネにふらふらと生きる編集ライター。