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7月8日は「明治政府が奈良県を設置した日」『ウメハラ FIGHTING GAMERS!』を読もう!【きょうのマンガ】

2017/07/08


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが 「きょうのマンガ」です。

7月8日は明治政府が奈良県を設置した日。本日読むべきマンガは……。


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『ウメハラ FIGHTING GAMERS!』 第1巻
折笠格(作) 西出ケンゴロー(画) 梅原大吾(監) KADOKAWA ¥580+税


明治維新が成立すると、大和鎮台が設置された添上郡の奈良は大和国鎮撫総督府と名を変え、明治元年5月19日(1868年7月8日)には奈良県(第1次奈良県)となった。
というわけで、本日7月8日は奈良県が成立した日である。

歴史深き地域である奈良県を舞台にした創作物は山ほどあるものの、この県“自体”を名前にしたキャラクターが登場するマンガが存在するのはご存じだろうか?

日本初のプロ格闘ゲームプレイヤーで、日本e-sport界の草分け的存在として知られる梅原大吾。
彼の少年期を描いた自伝的作品である『ウメハラ FIGHTING GAMERS!』、第3巻から登場するライバルのひとり・ナラケンがそれだ。

水道も電気も止まった部屋のなか、公園で汲んだ水を飲み、半額バターロールとパンの耳で空腹を満たす……。
「スト2にそんなものは不要」という信念から、衣・食・住を極限まで切り詰め、生活のほとんどを格闘ゲームに費やすという、あまりにも強烈なキャラクター性を発揮したこの男は、その狂気じみたストイックさからくる圧倒的な実力によって、当時破竹の勢いだった神童・ウメハラをも一蹴。
本作屈指の強者として描かれている。

作中ではゲーム内での“こだわり”や“遊び”を嫌い、徹底的に勝利を目指す“ガチ”すぎるプレイスタイルによってまわりから孤立してしまう彼の姿が語られるものの、その姿勢はむしろ現在の競技的e-sportプレイヤーのものに近く、格闘ゲーム黎明期ならではのエピソードといえるだろう。

まわりの環境を掻きまわすほどの強烈な人間性に読者を黙らせる威圧的な外観。
個人的にはこのキャラクターの存在だけでも本作を読む理由になりうるほどだと思うので、興味がある方にはぜひ一読をすすめたい。



<文・一ノ瀬謹和>
涼しい部屋での読書を何よりも好む、もやし系ライター。マンガ以外では特撮ヒーロー関連の書籍で執筆することも。好きな怪獣戦艦はキングジョーグ。

単行本情報

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