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『デンキ街の本屋さん』第8巻 水あさと 【日刊マンガガイド】

2014/10/10


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『デンキ街の本屋さん』第8巻
水あさと KADOKAWA/メディアファクトリー \552+税
(2014年9月23日発売)


同人誌を扱う書店を描いた、ドタバタラブコメディ。10月から、ついにアニメがスタートする。

通常の書店とまったく違う、特殊な書店の仕事描写はなかなかリアル。
特にエロ系が当たり前のようにやりとりされる様子は、大型一般書店では絶対ありえない。店員も18禁に対して耐性が必要だし、特殊な性癖に対する知識も必要というなかなかほかにない仕事だ。ただし二次元に限るけど。

最新8巻は、同人ショップの仕事の様子を描きながら、作者の突飛なギャグセンスが詰まった単行本になっている。
そもそも「お仕事あるある」だけのマンガではない。ハイテンションなギャグ、仕事マンガ、オタクラブコメ。3つの軸が並んでいるのが最大の特徴だ。
たとえば、ソムリエというあだ名の男性書店員は、作中で何回も無駄に全裸にされている。しかも全裸でまったく動じていなくてちょっとかっこいい。エロ系の本の名前を言うのが恥ずかしい店員たちには、エロワードを言う訓練をさせる。まずはエロ写経、エロ読経、エロ座禅、エロお遍路……ツッコミ、ツッコミはいませんか!

巻き起こるのは書店員の日常からまったくかけ離れたイベントだらけ。「大・こどもコンテスト」は、デンキ街総出で子どもになりきるコンテスト。絶対ありえないけど、そういうマンガですから。
なのにしっかりラブコメパートはせつなくて、キュンキュンする。このギャップがたまらない。先生(アダ名)とうみくん、ソムリエと腐ガール(アダ名)の恋模様は、ときめきますぞー。

巻を重ねるごとに増すこのアッパー感、かなり独特なので一度は読んでみる価値あり。はたしてアニメではどう表現されるのか楽しみだ。
全キャラが「ちんちん」と言うシーンは、ぜひノーカットで観たい。



<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」

単行本情報

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