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『グランネリエ』第1巻 宝井理人 【日刊マンガガイド】

2014/12/21


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『グランネリエ』第1巻
宝井理人 スクウェア・エニックス \571+税
(2014年11月27日発売)


“植物の種”が人間の生活に密接に絡む不思議な世界を舞台に、宝井理人が美しく繊細な絵柄で描き出す本格ファンタジー第1巻。

タイトルの『グランネリエ』とは、植物の希少種の研究や採集を行っている「国家グランネリエ特別教育研究機関」に所属する者のことで、国家資格である。
グランネリエ以外が特別植物の研究・栽培を行うことはいっさい禁じられており、密売は重罪だ。

田舎の村で暮らす少年・リュカは、種と植物に関する知識が豊富で、ひそかに希少な種を栽培し生計を立てている。同じ家には父親が住むが、顔をほとんど見せずに謎の研究に没頭している。リュカはその研究が危険な密売用なのだとうすうす感づいていた。
ある日、グランネリエ研究機関の治安部隊が父を逮捕しようとやってくる。リュカに種を渡し、それを飲んで逃げるよう父は言う。「お前だけは私に守らせてくれ」と言い残して。
この世界での最大の重罪。それは、服用することで人を植物に似通った性質へと変異させる有害種子を栽培すること。父親が作っていたのは、この有害種子だということなのか。父が渡した種を、葛藤の末にリュカは口にし、そして……。

すべてが始まったばかりであり、いくつもの謎がちりばめられていて、この先どう明かされるのか非常に気になるところ。
また、ともすればひどく重くなってしまいそうな物語を、なにかとリュカを助けてくれる、友人のアベルとその父・イーヴが明るく和ませてくれる。第1巻では彼らとの関わりが主だが、そのほかにも可憐な少女クロエや優秀なグランネリエのニコラなど、今後の展開を大きく左右するだろうキャラクターたちからも目が離せない。

そしてなにより、キャラクターだけでなく、植物も印象的に描き出す絵の力が、このマンガの最大の魅力だろう。
美しい青年と美しい植物を愛でたい人におすすめです。



<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。

単行本情報

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