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『ベイマックス』第1巻 上野春生 【日刊マンガガイド】

2015/01/07


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『ベイマックス』第1巻
上野春生 講談社 \429+税
(2014年12月17日発売)


ディズニー作品のコミカライズとしては、初の連載マンガ、そして映画の日本公開が12月であるにもかかわらず、8月から先行して連載が開始されるなど、異例ずくめのマンガ版『ベイマックス』。
映画の原作であるマーベル・コミックスのアメコミ『BIG HERO 6』とはまったく別物の、あくまで映画の『ベイマックス』に準拠した日本オリジナルのコミカライズ作品である。

とはいえ、実際に公開された映画と比べると、とくに序盤は違う点もかなり多い。
たとえば映画では、主人公のヒロは冒頭、ロボットバトルで違法ファイトマネーを稼ぐといった形で「才能の無駄遣い」をしていたが、このマンガ版では「なんにでもジェット噴射機能をつける」という、子どもらしいイタズラっぽさが残るキャラクターになっている。
さらにもっと大きなところでも本作と映画は違うのだが、そこは『ベイマックス』の核心に触れるところなので、ネタバレ防止的な意味で伏せておこう。
とにかく本作は、「映画ともまた違う、オリジナルのマンガ」として楽しむほうがいいのかもしれない。

そして、ヒロがあっという間にメンバー全員のヒーロースーツを完成させたり、劇中で怪獣の着ぐるみのような姿で戦うフレッドが「ビッグ・ヒーロー6ってどうかな!?」とノリノリで命名するなど、かなりストレートに「ヒーローもの」であるのも、本作の特徴だろう。
第1巻は、そのヒーローチーム「ビッグ・ヒーロー6」誕生のあたりまでを描いているが、今後のマンガ版ならではの活躍にも期待したい。

ちなみに、ノリノリでチーム名を決めたフレッド、映画原作の『BIG HERO 6』では、怪獣の着ぐるみではなく「怪獣のビジョン」を召喚して戦う……要するに「怪獣のスタンド使い」なのである。
ほかにも、ビッグ・ヒーロー6は日本の政府によって作られた組織だったり、当然といえば当然だが、よりアメコミヒーロー的なノリが強い。
残念ながら『BIG HERO 6』は、日本語翻訳版が今のところ存在しないのだが、興味のある人は原作も読んでみるといいだろう。電子書籍でなら、入手は比較的容易なので。



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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