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『バトルスタディーズ』第4巻 なきぼくろ 【日刊マンガガイド】

2016/02/28


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『バトルスタディーズ』


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『バトルスタディーズ』第4巻
なきぼくろ 講談社 ¥580+税
(2016年1月22日発売)


PL学園をモデルにした「DL学園」での野球漬けの生活を描く青春群像劇。

高校野球マンガと言えば『ドカベン』を始め、『ダイヤのエース』『おおきく振りかぶって』などがあるが、名門野球部の寮生活や学園生活を中心としたのは珍しい。

そんな題材を選んだ理由は至極単純。著者のなきぼくろがPL学園出身の甲子園球児であるからだ。

東北楽天ゴールデンイーグルスの今江敏晃選手が高校時代の先輩にあたるとこのこと。
当然、マンガとしての脚色もあるだろうが、実際に体験したノンフィクションに近いフィクションなのではないだろうか。

そういえば、今江選手は『グラゼニ』の五利今栄のモデルだったり、「モーニング」の一日編集者として紙面をにぎわしていたりしていたので、「モーニング」とつくづく縁がある感じだ。

で、物語は白髪の大型ルーキー・狩野笑太郎(かのう・しょうたろう)を中心に、全国の天才球児が集まるDL学園の1年生を中心に展開される。
第4巻ではいよいよ栄光のユニフォームを手渡され、その喜びと重圧に押しつぶされそうになりながら、初の公式戦、私学大会に挑む。

経験を活かしただけでなく、独特なタッチながら画力が抜群に高く、話のテンポもよく読みやすい。
モデルとなったPL学園は今、野球部が存続の危機に直面している。『バトルスタディーズ』の盛りあがりとともに名門復活を期待したいところだ。



<文・岡安学>デジタルモノなどのガジェット系を中心に雑誌やWebで活動するフリーライター。元ゲーム誌編集者で、ゲームやアニメ、マンガなどのメディアも守備範囲。ソフトとハードのどちらもこなす。現在、生活総合情報サイト「オールアバウト」にてデジカメのガイドも務める。

単行本情報

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