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4月21日はネッシーの写真が公開された日 『ドラえもん』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/04/21


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

4月21日はネッシーの写真が公開された日。本日読むべきマンガは……。


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『ドラえもん』第6巻
藤子・F・不二雄 小学館 ¥429+税


1934年4月21日、この日はイギリスの新聞であるデイリー・メール紙にネッシーの写真が掲載された日。

俗に「外科医の写真」と呼ばれる有名なその写真は、後年になって撮影したクリスチャン・スパーリングが死の間際にトリックであることを告白したとされるが、当時はその写真によってネス湖には恐竜がいると大騒ぎに。
その後も目撃情報が相次ぎ、ネッシーブームは日本にも伝わることとなった。

日本でのネッシーブームのピークは1970年代前半のことだが、その頃の熱気は様々なマンガにも足あとを残している。
なかでももっとも有名なのは、『ドラえもん』の1エピソードである「ネッシーがくる」(てんとう虫コミックス版第6巻に収録)だろう。

このエピソードは「ネッシーはいるかいないか」をめぐってのび太が資料をもとにガチの討論に挑むという、やや異色のテイストが印象深い一編。
そもそもドラえもんではなくドラミが活躍し、ほかにもズル木(通常エピソードではスネ夫のポジションとなるキャラクター)などのいわゆる“レアキャラ”が多数見られるという点でも異彩を放っているのだが、ネッシーの存在を信じるのび太がまったくひみつ道具に頼ることなく、自力で資料を収集。
さらに自説を披露する姿も、いつもの“ダメなのび太”の面影はみじんもなく、最終的にはズル木の反証に破れはするものの、最後までネッシー存在説を貫く姿には感動すら覚えるほどである。

のび太の集めた資料は非常に詳細で、当時のネッシー騒動はこれを読むだけでだいたい理解することができるということでも本エピソードは必読ものなのだが、さらに注目すべきはドラミの行動。
兄のドラえもんに比べても冷静かつ優秀な彼女が「ネッシーはいる」と断言しており、弁論ではのび太がズル木に負けるであろうと見越したドラミは、ネス湖までトンネルを掘って公園の池に本物のネッシーを連れて来てしまうのである。
これは藤子・F・不二雄先生のネッシー観が100パーセント反映された結果であろうが、ネッシーが絡むとみんな若干、普通ではなくなるのが非常に興味深い。

ちなみにまったくの余談ではあるが、今では元政治家としての印象が強い石原慎太郎氏も、1973年にスコットランドまで出かけてネッシー捜索を行ったりしている。
きっかけは興行師の康芳夫氏に声をかけられたことだそうだが……とにかく「ネッシーは人々を熱狂させる」ということは、この件でも充分におわかりいただけるであろう。



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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