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7月30日は元号が「明治」から「大正」に変わった日 『ひなげし少女歌劇団』を読もう! 【きょうのマンガ】

2016/07/30


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

7月30日は元号が明治から大正に改元された日。本日読むべきマンガは……。


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『ひなげし少女歌劇団』 第1巻
サカモトミク 白泉社 ¥400+税


1912年7月30日。明治天皇が崩御し、改元が行われる。
この日より、日本史で一番短い時代区分である14年間の大正時代が始まった。

短いとはいえ、大正時代はなかなかに華やかだ。
西洋文化と日本の文化が混じりあった独特の文化が生まれ、今でも「大正ロマン」として親しまれている。
芸能界の基礎もでき、その後の大衆文化の行く先を決めたともいえるだろう。

そしてその代表的なもののひとつ、「少女歌劇団」が生まれたのもこの時代である。
きょうはその少女歌劇団を扱ったマンガ『ひなげし少女歌劇団』をご紹介したい。

主人公は花房男爵家のひとり娘、花房清(はなぶさ・きよ)。
すらりとした長身、西洋人形のような顔立ち、性格もさっぱりとしていて、雛芥子(ひなげし)女学院ではみんなの「お姉様」として憧れの的。
そんな彼女の秘密は少女趣味。恋をしてから、彼女は美しいものやかわいいものが大好きになったのだ。
だが自分には似合わないと、彼女はそれをひた隠しにしていた。

ある時、宝塚歌劇の舞台を見にいくことになり、それからすっかり宝塚に夢中になった清。
しかし宝塚さえも、自分にはそぐわないものとして秘密にしようと決める。

が、奇しくも恋する相手が宝塚を好きと知り、しかもその時の出しものだったジャンヌダルクを清がやったら似合いそうとまでいわれてしまう。
そして清は秘密がバレるのもかまわず、女学院で歌劇団を立ち上げることを決心する――。

何よりもこのマンガは、画面のあちこちに大正ロマンあふれるモチーフがちりばめられているのが魅力。
花やステンドグラス、レースのパターン。
色使いも含めて、レトロかわいい雰囲気をかもし出している。
さらにコミックス4分の1スペースには、やはり大正時代のイラストを彷彿とさせる線画のしおりまでつけるという徹底ぶり。
キャラクターたちの衣装も、袴に編み上げブーツ、大きなリボンに矢がすり模様など、心ときめく当時の装いがずらり。

ストーリーのほうはというと、ほどよくひねりが効いている。
お姉様ともてはやされる清と、同じく見目うるわしい花房家の書生・梓。
主役カップルはまさにこの2人と思う読者をするっとかわして、簡単にはそこへたどりつかないのがおもしろい。少々ずれたテンポで進むラブコメ的流れが、なんともほほえましい作品だ。

また、清の立ち上げた歌劇団にはプロの指導者まで現れて、清の恋愛模様も絡めつつ、前途多難なれども今後がじつに楽しみという、なかなかいい始まり方をしている。

ということできょうは、このコミックスでちょっと大正時代にトリップして、乙女かわいいものたちを愛でてみるのはいかがだろうか。



<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」

単行本情報

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